炊き出しボランティアが体感した被災地での心得
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龍田小学校でもつ鍋を提供する権藤さんら
福岡市で保育園の経営を手がける権藤光枝さんは、4月23日から24日にかけて熊本地震の避難所で炊き出しを実施した。地震発生直後にSNSなどで協力を呼びかけたところ、経営者仲間ら賛同。うどんやもつ鍋、梅ヶ枝餅など約500食の提供を受け13名が現地に駆け付けた。23日に健軍小学校で夕食を提供し、龍田小学校のグランドで車中泊。翌24日、同小学校で朝食を提供した。
権藤さんは「今後もできることを継続していきたい」と語る一方で、炊き出しの実施にあたり被災地との連携の重要性を感じたという。今回の熊本入りに当たり現地経営者や市民と連絡を取り合いながら炊き出しの場所と時間を決定した。ところが、「必要なもの、場所、時などのニーズは刻々と変わっていきました」(権藤さん)。わずか2日の間に権藤さんの元に支援体制が整備されていくなか、一部報道や時間が経過したSNSの拡散などで昨日必要なものが今日はあまるという現象が起きた。あるいは充実していた物資が状況が変わったとして、突然、足りなくなることもあると聞かれた。権藤さんは炊き出しについて必要な場所と時間に提供できたことで安堵する。「気持ちが先行し準備不足で現地入りすると場合によっては迷惑になる可能性もあります。」。
権藤さんは現地とのコミュニケーションに加え、復興作業の邪魔にないように務めることも大切と指摘。ライフラインの復旧作業が急ピッチで進むなか、全国から多くの工事車両が被災地入りしている。権藤さんは乗り合いすることで熊本入りする車両を減らした。
龍田小学校関係者はボランティアの活動に「行政と教師だけで、すべてをやらなければならなかったので、非常に助かっています」と感謝する。現地に迷惑を掛けないことはもちろん、めまぐるしく変化する被災地の状況と被災者の心情を把握することによりやるべきことが決まっていくようだ。
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