「東京の千鳥屋」が民事再生へ(5)~世代を超えて内紛が続く
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「東京の千鳥屋」こと千鳥屋総本家(株)のよもやの倒産劇により、“4つの千鳥屋”が再び世間からクローズアップされることになった。“中興の祖”とも言われた原田ツユ氏が1995年12月に亡くなり、早20年。その後の一族の歴史は、内紛続きである。そもそも事の発端は、ツユ氏が子どもたちのために、店舗などの不動産を共有にしたことが紛争の火種に。ツユ氏の死後、兄弟間で不動産資産をめぐり、たびたび裁判沙汰となった。
また、こうした争いは、ツユ氏の子ども世代だけではとどまらなかった。次男・光博氏が率いた(株)千鳥饅頭総本舗(本社:福岡市博多区)では、2008年6月に光博氏が逝去後、取締役である3人の息子たち(長男・浩司氏、次男・健生氏、三男・広太郎氏)の間で、経営の方向性をめぐって争いが発生。その後、次男の健生氏がパン事業をもって独立するなど、世代が変わっても内紛が絶えない事態となっている。
ツユ氏の死後、4社が分裂し、今回は「千鳥屋」の社名を冠する1社が破綻。経営は別とはいえ、残りの3社のブランドも痛手を負うこととなった。老舗菓子店のなかでも、代が変わっても続いている企業があるなか、千鳥屋の場合は、兄弟間の争いが世代を超えてなお続いているようだ。
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