百道から30分、脊振の自然を堪能するために
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登山を趣味にする女子、通称「山ガール」が話題になって久しい。これまで登山の経験がなかった女性が気軽に山に足を運べる、この状況を支えているものの一つに、「道標」の存在があげられる。
道標は、目的地までの距離や方向を示した交通標識である。山中においては、木製や石造のものなどが知られている。この道標設置を、脊振山を中心に長年にわたり行っているのが、「脊振の自然を愛する会」代表、池田友行氏と有志の面々だ。池田氏は、学生時代から山との関わりが深い。西南学院大学時代には、野外活動を率先して行うワンダーフォーゲル部に所属し、山を訪れる人のために60本におよぶ道標を立てた。しかし、この時立てた道標は防腐剤処理を施していなかったため、時とともに朽ちてしまった。こうした経験から、「より良いものを残したい」という想いを強めた池田氏は、自ら行動を起こした。山開きイベントを開催し、美しい自然を守りつつ、登山を楽しむ。その実現のために欠かせない道標設置の重要性を、参加者たちに知ってもらおうとした。イベントは定着し、ついにはその活動が山々を管理する早良区、糸島市、佐賀県などにも認められた。2008年からは、早良区と共働で、脊振山系道標設事業や脊振清掃登山にも取り組んでいる。多くの仲間たちと共に続けた道標設置、その数は現在270本を超えている。
「みなさんのご協力があるからこそ、続けられています。脊振山はその美しい景色はもちろん、水資源としても大変重要です。百道からですとわずかに30分の距離に位置しています。ぜひ、一度実際に登ってみて、脊振のすばらしさを体感してほしいと思います」(池田氏)。
なお、現在福岡市美術館では、こうした道標設置活動はもちろん、脊振の美しい自然を写真に収めた展示会が行われている。今週末、お時間のある方はぜひ一度足を運ばれてみてはいかがだろうか。詳細は以下の通り。
■すばらしき脊振の四季
<場 所>
福岡市美術館 2F 市民ギャラリーB<期 間>
5月31日(火)~6月5日(日)<概 要>
「脊振の自然を愛する会」会員による写真等約50点を展示関連記事
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