老舗企業の新たな挑戦、インド進出を加速(前)
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福岡金網工業(株) 代表取締役社長 山本 崇裕 氏
福岡金網工業(株)は九州地区を中心に多数の工場、出張所を構え、コンクリート用補強金網などの製造を手がける老舗会社。同社は、新たな市場開拓を求めインドへ進出するなど、新規事業にも果敢に挑戦している。今後の同社のかじ取りについて、6月1日付に代表取締役社長に就任したばかりの山本崇裕氏に話を聞いた。
事業継承へ、急に決まった社長就任
――社長就任おめでとうございます。今回の社長就任のお話は、以前から決まっていたのでしょうか。
山本崇裕社長(以下、山本) いいえ、5月末に急に決定しました。今までは、副社長の役席をいただいていました。社長に就任したからといって、仕事の内容はそう変わるものではないのですが、私自身、就任がこんなにドタバタと決まるなど思いませんでした。
たしかに、弊社の決算期は5月ですので、その兼ね合いとあると思いますし、私の父であり先代の山本健重は72歳と高齢です。今は元気ですが、昨年末に大病を患った関係もあり、もうそろそろバトンタッチの時期では…と、社内的にはそんな雰囲気は漂っていました。そこに今回「社長業をやれ」との話をいただきましたので、意識を切り替えて社長就任をさせていただきました。
――御社の現状の取り組みには、どのようなものがあるのでしょうか。
山本 現在、市場の競争も厳しく、弊社主力のコンクリート2次製品の販売も、頭打ちとなっているのが現状です。私の考えでは、売上高を大きく回復させるのではなく、コストを下げていき、売上高は現状維持しながら利幅の取れる会社体質に切り替えていきたいと思っています。
たとえば、インドへの進出と熊本での土木資材業への参入もそうです。この2つは、会社として新たに参画する事業です。なぜ新規事業を手がけたのかと言いますと、個人においては専門スキルを磨いたりして、いろいろなことを身につけていくと思います。会社でも同様な取り組みを行い、スキルアップの選択肢を増やし、事業の柱を揃えたい思いがあったのです。仕事の選択の幅を増やして、企業価値を高めていく―そうした会社にしていきたいですね。
(つづく)
【道山 憲一 】<COMPANY INFORMATION>
代 表:山本 崇裕
所在地:福岡市博多区吉塚1-3-11
設 立:1967年12月
資本金:3,000万円
業 種:金網製造業ほか
売上高:(16/5)約10億5,000万円<プロフィール>
山本 崇裕(やまもと・たかひろ)
1973年1月に福岡市で生まれる。97年4月、同社に入社。副社長などを経て、今年6月に代表取締役社長に就任した。関連記事
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