東京都市圏の高齢者医療に寄与、回復期医療の礎を築いた救急病院(後)
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社会医療法人財団 池友会 福岡和白病院
巨樹の会にも池友会の精神が宿る
2015年4月、東京都渋谷区に病床303床を有する原宿リハビリテーション病院が開設し大きな話題を呼んだ。下関リハビリテーション病院の開設後、関東圏で積極的に回復期リハビリテーション病院の開設を行っていた巨樹の会が、「回復期リハビリについては後進地区である東京都市圏の高齢者のために、山手線沿線に回復期リハビリテーション病院を開設する」という蒲池理事長の思いを実現させたのだ。
同院は2カ月で満床となり、巨樹の会は東京都民のニーズに応えたことが立証された。原宿リハビリテーション病院の林泰史名誉院長は、リハビリテーション黎明期から回復期医療に携わってきた同医療業界の重鎮だが、「蒲池会長は、本当に東京都民のために、良い仕事をなさったと思う」と目を細める。その後、巨樹の会は五反田リハビリテーション病院を開設、巨樹の会本部を九州から五反田に移した。主軸を東京に置き、さらに他病院との提携によって急性期病院の数も増やしつつある。同会の鶴崎直邦理事長は長く蒲池理事長とともにカマチグループの発展に寄与しており、蒲池理事長が絶対的な信頼を置く人物だ。17年度4月には江東区にも回復期病院を開設する予定である。
原宿と五反田のリハビリ病院には、館内に入ってすぐ目に入るところに、熱帯魚が泳ぐ水槽が配されている。聞けば巨樹の会の他病院も同様とのこと。泳ぐ魚たちを見て思い出したのは「池の周りに友が集う、という意を込めて『池友会』という法人名にした」という蒲池理事長の言葉だ。池友会の精神はグループ内の他病院にも宿っている。
福岡和白病院の蒲池理事長の執務室には、これまで同院に関わってきた人たちと酒を酌み交わし、親しく肩を組み、笑い合う蒲池理事長の姿を写した写真が壁一面に貼ってある。
「相手のことを本当に知るためには、飲食をともにする場に楽しく集い、真に交流することが大切だ」と蒲池理事長。その姿勢は医師や看護師、療法士たちにも受け継がれている。医師たちは同院周辺の居酒屋で、地域住民を集めて健康講座を兼ねた会食の集いを開き、看護師や療法士たちは、新人と先輩が新年度開始後3カ月以内に勤務後の会食を3回行い、1対1で腹を割って話を聞き合う交流の機会を持つ。そして院内では、お互いに明るい挨拶を交わし合う。大企業並みの経営力と先見の明を持つ蒲池理事長率いる福岡和白病院は、この素朴で温かみに満ちた人間愛に支えられている。
(了)
<INFORMATION>
理事長:蒲池 真澄
所在地:福岡市東区和白丘2-2-75
創 立:1978年12月
資本金:1億1,522万円
TEL:092-608-0001
URL:http://www.f-wajirohp.jp/<プロフィール>
蒲池 真澄
1940年4月福岡県八女郡黒木町生まれ。59年、福岡県立修猷館高校卒、65年九大医学部卒。カマチグループ会長として4法人を牽引する他、カンボジア・シェムリアップへ病院を寄贈するなど、国際的な医療貢献も行う。法人名
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