成長への鍵は『じそう』、学び続けられる企業風土を醸成(前)
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(株)電子商事
言われた通りじゃつまらない
2016年3月期を迎えるのと同時に、創業40期目という節目の年に入った(株)電子商事。ここまで業歴を積み重ねてこられた理由には、顧客との良好な関係性の構築はもちろん、同社組織内における、仕事に対する意識改革への試みと、その成果が挙げられる。そこで今回は、同社の業務・人材マネジメントで手腕を発揮されている、専務取締役の中野明子氏にお話をうかがった。
「お客さまが求められているものをかたちにしていくというのが、私たちの仕事です。ただ、当社はお客さまに『この商品を何個、いつまでに、いくらで』と言われて、条件に合うものを仕入れて、売るといった、単純なものばかりではありません。現在やっていること、そしてこれから先もっとやっていかなければならないことは、『自分たちからお客さまに提案していく』ことなんです。たとえば、お客さまからご相談を受けた際に私たちもお客様と一緒になって解決方法を考える。それが価格面であれば、使用部品の見直しなどを通して原価削減をご提案する。このようにお客さまが品質の良い物を、適正価格で、計画通り販売するためのお手伝いをさせていただくことが、私たちが目標としている『お客さまが求められているものをかたちにしていく』ということなんです」(中野専務)。
競合ひしめく九州市場で生き残っていくため、顧客の求めるものを先読みし、自分たちから提案していくことが不可欠である、と語る中野専務。同社は、その目標を達成するために企画力・営業提案力の強化に努めている。
「当社は、遊戯関連のお客さまとの取引が大半を占めます。ほかにも、医療機器メーカー・各種機械メーカー・駐輪場関連など、その他多種のお客さまとお取引しています。超高齢化社会に突入し、ヘルスケアの分野における需要は高まっていますので、私たちもしっかり勉強して、健康・医療関連メーカー様とのお取引を増やしていきたいですね。ただし、事業規模を急激に拡大していこうと考えではありません。事業所を全国展開させるというやり方ではなくて、小さくとも、お客様・社員一人ひとりに目が行き届き、コミュニケーションが取れる|どんな場合にも、お客様・社員との繋がりを守る。そして、それが可能な体制を持続させていくことこそが、最も大切なことではないでしょうか」(中野専務)。学びによる変化と揺らがぬ理念の両立を目指す同社。次は、そんな同社の基盤となる人材への考えをうかがっていく。(つづく)
<COMPANY INFORMATION>
代 表:中野 武志
所在地:福岡市中央区大宮2-6-23 141ビル1F・2F
設 立:1977年3月
資本金:2,000万円
TEL:092-533-5500
URL:http://www.denshi-shoji.net/<プロフィール>
中野 明子
1990年、香住丘高等学校卒業後、福岡大学人文学部英語学科に進学。在学中、イギリスへ交換留学。94年同大学卒業。95年「タイ政府貿易センター福岡」に就職。2000年からタイへ。5年後に帰国し、(株)電子商事へ入社、専務取締役を務める。関連キーワード
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