重要視されるサービス業 今こそ「行動評価」で生産性向上へ(後)
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西岡経営管理事務所
サービスを分解し好業績につなげる
西岡氏が得意とするのは小売業、飲食業などのサービス業で、導入した企業でも一定の成果が出ている。たとえば、飲食店を例に挙げれば、注文を取れる人とそうでない人がいる。オーダーを受ける際にもう1品注文を多く取ることで、お店としては売上が上がる。その積み重ねが利益を厚くし、企業の永続化にもつながるのは言うまでもないだろう。
具体的には、注文を取れる人を含め、数名からヒアリングを行い、できている人に合わせたチェックリストを作成。マクドナルドの創業者のレイ・クロックが、行動を1つずつ分解して効率の良いオペレーションを生み出したように、行動を1つずつ分解することで、その企業にあったプログラムを作成していく。売上推移や決算資料などのさまざまな資料から数値を見る利益感度分析をベースに、客単価、1人あたりの原価、粗利益に至るまで徹底的に分析。そのなかで課題が見つかれば、行動では「どこで何を行うか」が決まる。スキルの向上もさることながら、できる人に合わせたプログラムを作成することで、接客のスキルを含めたコミュニケーション能力の向上にもつながっていくのだ。
経済産業省が推奨するサービスの生産性向上は、いかに少人数でサービスの質を高め、顧客満足度を高めることができるかという付加価値を向上させるかで、数値が上がっていくとしている。つまりは行動評価をしっかりと行うことで、生産性の向上につながっていくということになる。消費増税と原材料の高騰に加え、人件費の高騰といった経費増がサービス業の現場では三重苦となっている。そのため、経営者はまず経費削減に取り組むものの、経費削減は現場の士気を低下させることにもつながってしまう。経費削減を行いモチベーションを下げるくらいなら、売上高(生産性)を伸ばすために何か考える方が得策であることは言うまでもないだろう。
法人化に向けて組織も構築中 自らのビジネスの集大成へ
西岡氏は今年で56歳となる。独立して15年になるが、今まで個人事業として中小企業をサポートしてきた。今春からは、同事務所にスタッフとして中小企業診断士らが入所し、組織力はさらにパワーアップ。そのため法人化することで、事業規模の拡大を始め、主力の行動評価マネジメントプログラムを今まで以上に推進していく考えだ。同プログラムは数値分析を1カ月程度で行い、その間、売場を始めとした現場のチェックなども行う。そして実際に改善するまでの指導に3カ月、モニタリングに3カ月の、計7カ月程度で完成させるという流れ。導入する企業にとっては根気のいる取り組みとなるが、その先、長く利益を確保できる状況をつくれることは、とても魅力である。
これから4年後のオリンピック開催に向けて求められる、サービスの生産性の向上。西岡氏は自らのビジネスの集大成となる時期を間近に控え、1社でも多くの中小企業が同プログラムを活用することで、企業の抱える問題や課題をクリアするお手伝いを行いたい考えだ。
(了)
<COMPANY INFORMATION>
代 表:西岡 隆
所在地:福岡市中央区天神1-15-5 天神明治通りビル304
設 立:2001年4月
TEL:092-761-8808
URL:http://nishioka-keiei.com<プロフィール>
西岡 隆
1960年、福岡県生まれ。明治大学卒業後、会計事務所、監査法人を経て地場大手小売業で経理・財務を経験。2001年、中小企業診断士登録と同時に西岡経営管理事務所を開設した。法人名
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