【ご意見メールへのご意見】ポルシェ営業マンに告ぐ
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先日、ある不動産経営者(A社長)の話をもとに、「ポルシェ営業マンに告ぐ 中洲ママを見習いなさい」というタイトルで記事を掲載した。掲載の翌日、業界関係者という読者から業界話がご意見メールとして、届いていたので、以下に紹介するとともに、その話をA社長に伝えたところ、その「ご意見メール」に対するご意見をもらったので、合わせて掲載したい。
「ポルシェ営業マンに告ぐ 中洲ママを見習いなさい」へのご意見
ポルシェの営業マンが売る気が無いという記事を見て、日本国内の正規ルートでのポルシェの販売実情をご存じでないのかなと思ったので一言。海外企業の日本法人は3月年度末ではなく、12月末締めの事が多く、輸入車業界の場合、本国の生産スケジュールや割当てに左右されます。故に、営業マンの割当台数というのは年間何台(特に車種別にも)という数字が、時に営業の足かせになります。特に営業目標達成率の高い営業マンほど、この時期が一番辛い時期です。今までの顧客の買換え希望を聞いていれば尚更。高級輸入スポーツカーの中でも比較的手に入れやすく人気の高いポルシェは尚更で成績のいい営業マンは10月の時点で年内の販売台数捌ききったという声を聞く事もあります。あとは、海外でキャンセルになったオーダーの状況をデイトレーダーの様に眺めては在庫の奪い合いです。これは他国の現地法人でも同様です。
VW、MINIやプジョーなどの大衆車クラスの輸入車ならまだ何とかなるけど、ポルシェ、フェラーリにランボルギーニみたいに生産台数に限界がある高級輸入車は本国からの割当台数で日本国内販売の限度もあります。大抵は年頭に割当てられた数字を元に1年間を営業しないといけないので、この時期ともなれば、逆に客が買いたくとも在庫無く売れないし、確保するまでの間に他車に流れる可能性も多くなり、他国の割当分を無理して確保しても、不良在庫になりかねない。よほど欲しいという客からのアクションを見せてもらえないと、逆に自分たちの首を絞めかねない。
むしろ、在庫割当てなく売れない時は既存の顧客のサポートとかにより時間を費やす時期でもある。サポートが悪いからと言われて、正規ルート以外の中古車販売の在庫になってブランドイメージを下げたくないのも、顧客サービスの一つでもあるし、またオーナー同士の横のつながりの強い高級輸入スポーツカー独特の世界観を守る為でもある。年が明けて販売割当確保できれば営業はするはずです。大衆国産車の営業マンと同じ扱いでの記事は、彼らの実情を垣間見てきた私からは、彼らの努力も知らず冒涜的にも感じました。
以上がご意見メールの内容だ。後日、A社長に「これが業界の実情らしいですよ」と報告。それでも納得いかないA社長はこう続けた。「確かに業界ではそれが定説かもしれないが、一般消費者はそんなこと知らないのが、前提でしょ。わたしは11月末に結論を出しますと、はっきり営業マンに伝えていた。月末に迫る日にも、そして12月に入っても電話一本もよこさないのは、営業職として、どうなのか。年末で、忙しいというのは、みんな同じこと。電話一本もできない状況って、どうなの? そういう状況なら、それを説明したうえで、対応するのがプロでしょ。業界の話は勉強になったけど、あくまで1営業マンの仕事ぶりでしょう」と苦言が続いた。
営業マンの方、早くA社長に連絡してください!!
【東城 洋平】
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