長崎の高級旅館「半水盧」運営会社に賠償命令
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2013年6月、長崎県雲仙市小浜町の高級旅館「旅亭 半水盧(はんずいりょ)」において、温泉タンクの清掃作業中の従業員2人が硫化水素中毒により死亡する事故が発生した。16年12月20日、長崎地裁で、死亡した2人の遺族が旅館の運営会社(株)ユーコーエステート(本社:福岡県久留米市)を相手取り、計約1億3,000万円の損害賠償を求めた訴訟の判決があり、同地裁(田中俊行裁判長)は同社に対し約1億円の支払いを命じた。
判決では、同社が硫化水素の危険性について認識せず、従業員に対し教育指導などを行っていなかったことなどを指摘され、タンク付近への立ち入り禁止の指示もしていなかったことが認定された。この事故を巡り、14年12月、同社は労働安全衛生法違反の疑いで、島原簡易裁判所より罰金10万円の略式命令を受けていた。今回の判決について同社は、「まだ判決文の詳細を確認していない。それを把握した上で対応を考えたい」とコメントしている。
同社はパチンコ店運営で有名なユーコーラッキーグループに属する。2010年夏頃、「半水盧」はグループ傘下となり、同グループのユーコーエステート管理運営を行っていた。
【矢野 寛之】
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