福岡・八女市議会、10日の臨時議会で福岡県議会問題の意見書案を提案へ~一部保守系議員は反対

 福岡県八女市議会(橋本正敏議長)は、5日午前9時半より議会運営委員会(議運)、同10時より全員協議会を開催し、10日午前10時に開催予定の臨時議会に提案予定の「福岡県及び福岡県議会における海外活動費の全容解明並びに福岡県議会との歪な関係の改善を求める意見書(案)」について協議した。

 意見書案は3日の会派代表者会議でも議論されたが、一部市議より異論が出て、会派代表者の連名による提案は見送られていた。

 出席していた市議によると、反対意見は保守系会派から出され、「知事が第三者委員会の設置も言明しており、殊更書く必要があるのか」「意見書は出す必要がない」といった主張であったという。

 意見書案への反対意見を述べた保守系会派・新風の代表・堤康幸八女市議は、データ・マックスの取材に対し、メールで「意見書提出については必要なしとの立場です」としたうえで、その理由について「第三者委員会の設置を知事が表明していること。調査範囲に県議会の海外視察の件も含むと言明されていること。議会の問題は全県議で解決すべきこととの認識です」と回答した。

 5日の議運や全員協議会でも数人の議員から「文言を修正すべき」との意見が出たが、正副議長をはじめとする多くの議員は意見書案に賛成している。

 共産党所属の古賀邦彦八女市議は「海外視察など県議会の在り方に対する市民の声を議会は受け止めるべきで意見書可決は重要」と語った。

 八女市は、蔵内勇夫県議会議長の地元・筑後市に隣接し、蔵内氏によって八女市を含む県南地域のインフラ整備や地域振興に県予算がついて、地域社会の安定に寄与したとの認識を持つ市議や市民も少なくない。

 一方、ある市議は「蔵内県議や地元の桐明和久県議との距離感は保守系議員の間でも差があり、県議よりも古賀誠元幹事長を頼る人々もいる。これに対して一般国道3号広川八女バイパスの建設着工を県議会が待ったをかけたこともあった。古賀氏に近い市議には意見書に賛成する人が多い」と述べ、「意見書の提案に旧社会党系議員が関わっていることを、来年の県議選対策と捉え警戒する向きがある」との見方を示した。

 こうした背景から、「10日の臨時議会で意見書に反対する」と語った市議もおり、全会一致とはならないとみられる。

 地域特有の複雑な関係性が、今回の意見書提案がまとまらない要因のようだが、全国的な問題にまで発展した福岡県議会問題に対して地方議会から改善の声を上げることは必要なことである。八女市議会の対応を全国の人々やメディアも注視しており、真摯な議論が望まれる。

【近藤将勝】

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