糸島便り、FC(フランチャイズ)だからできる心配り
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先日、糸島市にあるセブンイレブンで昼食をとった。揚げ鶏を購入したのだが、その際レジの担当者が「新商品ですのでよければご試食どうぞ」と、柚胡椒の効いたチキンの試食をさせてくれた。
福岡市内のコンビニではまず見ない光景に驚かされたとともに、ちょっとした気配りに思わず頬が緩み、その勢いのまま新作チキンを1つ購入させてもらった。独立開業の手段の一つであるFC(フランチャイズ)契約。大手企業(フランチャイザー。以下、親企業)の加盟店(フランチャイジー)になることで、一定地域内で親企業が取り扱う商品・サービスの独占的販売権を得ることができる。親企業が持っている経営ノウハウ、商号・商標といったネームバリューを利用することができるため、裸一貫からの起業に比べればリスクは少ないといえる。
しかし、FC店の運営に困難がないわけでなはい。全国のニュース番組でも取り上げられた節分の「恵方巻き」の販売をめぐる問題は記憶に新しい。厳しい販売ノルマが課せられ、達成できなければ自腹で購入させられる。売れ残った商品は大量に廃棄されるなどの実態が、画像とともにSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)上で拡散されると、大きな話題となった。親企業は、恵方巻きのノルマ強制のような問題があれば「FC店の自己判断によるもの」という姿勢をとるが、実質的にFC店店主が自らの判断で経営することは難しい。とはいえ、FC店の自主性が一定レベルで容認されているからこそ、冒頭のようなサービスも行える。
FC店だからこそできるおもてなしにもっと光が当たれば、FC店へのイメージも変わってくるのではないだろうか。【代 源太朗】
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