2024年11月24日( 日 )

時代をひらく女性たち~三浦法律事務所 三浦紗耶加弁護士(後)

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 政府が成長戦略の1つに掲げる『女性の活躍促進』。しかし、今もなお女性の社会進出に立ちはだかる問題が山積みになっているのは周知の事実だ。それでも、多くの試練を乗り越え、社会に貢献する女性は大勢いる。信念を持ち、働く女性の姿は輝いている。女性経営者シリーズ「時代をひらく女性たち」では、分野を問わずさまざまな業界で活躍している女性にスポットを当てる。
 第二回目は、三浦法律事務所の代表弁護士 三浦 紗耶加氏。(前編はコチラ

新しい時代の弁護士像

 ――開業されて来月で1年を迎えます。この1年を振り返ってみてどうでしたか?

 三浦 とにかく忙しくて目まぐるしい1年でした。弁護士は私しかいないので、ずっと動きっぱなしというような感じです。ただ、経営者の方、1人ひとりと向き合うことが出来るので、とことん寄り添った仕事ができているんじゃないかなと感じています。幸いなことにいろいろな方から声をかけていただき、経営者の方々との交流も増え、今のところ順調に過ごせていると思います。

 ――若い女性で独立開業されている弁護士は珍しいと思います。苦労されることも多いのでは?

浦法律事務所 三浦 紗耶加 弁護士

 三浦 そうですね。やはり、経営に関わるとなると「女の弁護士より男の弁護士の方がビジネスがわかるんじゃないか」とおっしゃる経営者の方もいらっしゃいます。離婚問題になってくると逆に女性弁護士の方が優遇されたりもして……、いわゆる「男女の役割」を重視されることは少なくありません。けれども、独立してからは、私という人物を知って仕事の依頼をくださることが増えましたので、そういった扱いを受けることは少なくなりました。
 あとは若さの点も同じですね。ベテラン弁護士の先生に比べれば私なんてまだまだ経験不足。けれども、フットワークの軽さもありますし、現代社会の変化に機敏に対応していくことができます。電話だけで済ませず、直接会社に伺ってコンサルティング等を行なったりもしますので、そういった点で評価していただけることもあります。

 ――独立してからのほうが働きやすくなったんですね。

 三浦 女性だから、若いから、ということが気になる方はそもそも依頼をしないのかもしれません(笑)。クライアントも弁護士も、お互いを選べるのが良い点だと思います。もちろん、1人ですべてをこなさないといけない大変さはありますが、今の方がずっと自由に働けているとは思います。
 ただ、女性の社会進出が推進されているとはいえ、「女性が働きやすい職場」というのはきっとまだ少ないと思います。国や社会が「働きやすい環境」を整えることはもちろん大切だと思いますし、日本の発展に欠かせないことだと思います。そして、女性たちがもっと自分から働きやすい環境を求めていってほしいと願っています。

 ――働きにくい環境を受け入れるのではなく、あえてそこから飛び出し、自分自身を評価してくれる場に身を置いた方がいいということですね。
 さて、事務所も来月で1周年を迎えることになり、これからの事業の方向性も少しずつ見えてきたのではないでしょうか。今後の展望を教えてください。

 三浦 弊所の目標は、「単なるトラブルの処理・解決ではなく、経営者にもっとも寄り添い、ビジネスにおいて最高の結果を出すこと」です。今後、事業規模や人員も自然と拡大していくとは思いますが、それよりも、「争い事だけではなく、もっと広く、そして深いところで企業をサポートしていけるような弁護士」が増えてほしいと思っています。これから、ビジネスはどんどん多様化し、当然、弁護士に求められることも変わってくる。そんな時代に合わせた新しい時代の弁護士像をつくりたいと思うんです。
 そのためにも、まずは地道にクライアント1人ひとりと向き合っていくことが大切なのではないかな、と思います。私自身、まだ駆け出しの弁護士ではありますが、今後も多くのことを学ばせていただきながら、新しい時代の弁護士像を確立していきたいと思っています。

(了)

<COMPANY INFORMATION>
代 表:三浦 紗耶加
所在地:福岡市博多区博多駅前3-30-26
設 立:2016年
営業時間:平日午前9時~午後6時(土日祝は定休日)
URL:http://miura-lawoffice.net/

<プロフィール>
三浦 紗耶加(みうら さやか)
1986年生まれ、福岡県出身。京都大学法学部、京都大学法科大学院を卒業し、2011年、司法試験に合格。福岡市内の法律事務所に勤務し経験を積み、16年春に独立し「三浦法律事務所」を開業。ビジネス戦略を得意としている。

 

(前)

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