2024年12月25日( 水 )

下関ゴルフ倶楽部~前代未聞の定時総会招集通知(2)

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2016年9月に完成したクラブハウス(総工費11億円)

 下関ゴルフ倶楽部の第3期定時総会は3月30日(木)、午前10時より「シーモールパレス」(山口県下関市)で開催される。経営側は「第3回定時総会出欠回答用紙 兼 書面による議決権行使書」を送付。カラープリントされた議決権行使書から見えるのは、個人会員、法人会員にせよ、山口銀行との取引先が多く、もし社員提案に賛成するようなことがあればただでは済まさないぞと、あたかも踏み絵を踏ます内容になっているのが分かる。

 その上に「当倶楽部の理事会は社員提案に反対の意見です」と赤枠で囲む念の入れようから推察すると、何が何でも白紙委任状を取り込もうと必死になっている様子もうかがえる。

 この対立の遠因は4年前に遡る。ここで改めて、過去掲載した記事の中からその流れをかいつまんで説明しておきたい。

経営側と会員有志との対立の経緯

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◆下関ゴルフ倶楽部は2013年1月、社団法人から一般社団法人へ組織変更するため臨時総会を開催。福田理事長が挨拶の中で、「クラブの経営は3,000万円の赤字」と、軽々に発した『一言』がすべての発端となったという。
 その発言を聞いて日頃から倶楽部の運営に不満を持つ会員の一人から「近隣のゴルフ場と比較して高い8万円の年会費を払っているのに、田口三郎(前)キャプテンはキャディフィだけでプレイしているのはおかしい。取り戻すべきだ」と指摘。それに対して理事長は『後日改めて説明する』と述べたにもかかわらず放置。

◆いつまでも返事がないため、会員の一部は有志を募り、独自に「ゴルフ半額プレイ」の調査を開始。すると一般会員は1日につき9,134円なのに、田口前キャプテンだけではなく、福田浩一理事長、田中耕三前理事長(元山口銀行頭取・現相談役)、梅﨑弘毅キャプテンの3人も半額の4,578円でプレイしていることが明らかになったのだ。

◆その年の6月に開催された臨時総会で、福田理事長に「半額プレイ」を質すと、「昔から慣例として『コース視察制度』というものがあり、それを利用したまで」と反論。誠意を示すどころか、開き直りとも取れる発言を受けて会員有志は態度を硬化。後日書面にて、「倶楽部は損害を受けており、支払いを免れたその差額分の返還を求める訴え」を起こすよう求めた。
 しかし下関倶楽部は「福田理事長ら4人の半額プレイは『業務による利用』であり、何ら問題はない」と提訴請求を拒否。

◆さらに追い打ちをかけたのは、2013年11月26日に開催された臨時総会の決議だった。
(1)山口銀行と親しい清水建設に総額11億円(坪/180万円)でクラブハウス建替えを発注する。(2)クラブハウスを建て替えるために費用が必要なので年会費を4万円上げて年12万円とする。を提案。賛成多数で可決承認されたことから、両者の対立が激化することになったのだ。

(つづく)
【データ・マックス 特別取材班】

 
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