元「鉄人」衣笠氏が斬る!~私のWBC検証(後)
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3月6日から始まった2次ラウンドも16日で終わり、侍ジャパンはLAで行われる準決勝に駒を進めることになりました。この東京での大会で一つ気になったことが、マウンドの作りをアメリカと同じように「硬くした」ということです。マウンドの中心部は少し色が変わって見え、投手の踏み出したスパイクがほとんど動かないほど硬く固めていたことにより、体重移動がもう一つ上手くゆかなかったのか投手の投げるボールが全体的に高かった印象が強く、甘いボールが多い感じがしました。LAのドジャー・スタジアムではどうでしょうか?ここをしっかり見たいと思いました。
その楽しみにしていた試合当日、LAは雨になり、選手はアリゾナの暖かい天気から少し寒いところでのプレーとなってしまったのは残念でした。
試合は素晴らしい投手の立ち上がりを見せてくれて、アメリカはロアーク投手、日本は菅野投手の投手戦という見所がありました。リリーフも持ち味を十分に出しての投手戦、勝敗を分けたのがやはり「守備」だったということになりましたね。守備のチームが、守備に綻びを出しての敗戦。これはこの次の課題にしましょう。残念だったのが8回の攻撃で無死から内川選手のヒット、山田選手のバント。ここまでは完璧です。ここで点が取れなかったことでした。なんとかこの場面で点を取れるように練習したいものです。
この試合は日本のペースで試合が進んでいましたから、よいと思います。これからもこのような試合展開が望ましいと思いますが、点を取れる場面での取り方、ここを工夫しながら日本の野球を進化させておきたいものです。もう一つ気になったのが、2020年東京オリンピックの監督問題が試合の合間に出ていたことが気になったことは事実です。この大会が終われば確かに次はオリンピックですが、大会期間中は話題として出して欲しくなかった。どうも勇み足のように感じてしまった。
今日本の野球界は選手の入れ替え時期を迎えているのかな?今回選ばれたメンバーを見ているとどうもそんな気がしてならないが、このメンバーが3年の国際試合の経験を積んでオリンピックに向かうとすれば力強いチームが出来そうだ。優勝こそできませんでしたが、次の大会への課題を多くくれた大会でした。基本を大切にすることがどれだけ大切かを、多くの場面で教えてくれました。ここを無駄にしないように、日本の野球をもう一段進めていきたいものだと思います。
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