リース業を中核に進化し続け地域社会に貢献(後)
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(株)九州リースサービス 古賀 恭介 代表取締役社長
1974年11月の設立以来、リース業を中心にファイナンス、不動産、フィービジネスなどの多岐にわたる取扱商品を複合的に提供する総合金融サービス企業として、地域密着型営業により事業展開してきた(株)九州リースサービス。2012年7月には九州で最初の大規模太陽光発電所(メガソーラー)を共同事業で稼働させるなど、環境ビジネスや商業施設のプロデュースといった新たな分野への進出が目覚しく、16年11月には東証二部への上場・昇格を果たし、さらなる発展が期待される。同社の現状と将来像を代表取締役社長の古賀恭介氏に聞いた。
(聞き手:弊社代表・児玉 直)
遊休不動産の有効活用
──新たな事業への進出はいかがでしょうか。
古賀 不動産分野に関連した事業で、4月からコンテナを活用した賃貸事業を始めております。弊社の子会社であるキューディーアセット(株)にて、遊休土地を保有しているお客さまから土地を借り、スペース不足のニーズに応える賃貸トランクルームの運営です。この事業では、ストレージ分野に精通した(株)デベロップ(千葉県市川市、岡村健史代表)とパートナーシップを結び、共同出資形態(出資比率:九州リースサービス80%、デベロップ20%)によってマネジメントしています。弊社のリースと不動産の情報を活用し、お客さまへ遊休土地活用のプランや節税のプランの提案を実施し、お客さまのニーズを深掘りして営業の拡大につなげてまいります。
──トランクルームの顧客ニーズは、オフィス需要ですか。あるいは倉庫としての活用でしょうか。
古賀 両方ともあります。また、東京においては個人住宅の倉庫としてのニーズが高まっております。
──福岡市の都心部は、現在も人口が増加しており、年齢層を問わず市内の都心部での居住を求めております。古賀社長がおっしゃったトランクルームの東京における個人住宅の倉庫としてのニーズは、今後は福岡市の都心部でも可能性があるのではないかと推察されます。
古賀 そうです。今後、福岡市の都心部での住宅のニーズは高いと考えております。都心部においては、土地価格の高騰の影響で住宅価格が上がっています。そのような状況のなか、トランクルームの個人住宅の倉庫としてのニーズは高まっていくでしょう。一方で、低階層でのトランクルームは移設も比較的時間と手間をかけずにできますので、地主さまの“土地のスポット的な有効活用”という観点からの事業展開も視野に入れていきます。
東京進出で情報流通拠点を
──このような新たな事業への進出を実現できるのは、御社のプロパー人材が優れているためと存じます。
古賀 ありがとうございます。長年にわたってリース業を通じて、あらゆるケースのお客さまへのお手伝いをさせていただいてきました。また、厳しい時期を乗り越えるなど、貴重な経験を積ませていただいたおかげで、弊社の人材は成長しております。次々と事業の構築や展開でのアイデアやプランを出してきます。先に述べたトランクルームの事業など、時流に沿ったビジネスをつくり上げていくという企業風土は、弊社の強みですね。
──5月より東京へ支店を開設されることについて、お聞かせください。
古賀 福岡・九州のお客さまは、東京のタイムリーな情報を求めております。一方で、東京のお客さまも福岡・九州の情報を求めております。情報拠点として、東京進出企業および九州進出企業とのネットワーク構築とサポートなどの機能を果たしていきます。
(了)
【文・構成:河原 清明】<プロフィール>
古賀 恭介(こが・きょうすけ)
1953年9月19日生まれ。明治大学政治経済学部卒業。78年4月(株)福岡シティ銀行入行。同行渡辺通支店長、審査部長などを歴任後、2004年10月に(株)西日本シティ銀行執行役員審査部長。同行執行役員審査本部副本部長、久留米営業部長、営業推進部長を歴任し、09年6月取締役に就任。11年6月(株)NCBリサーチ&コンサルティング代表取締役社長に就任。16年 6月に(株)九州リースサービス代表取締役社長に就任した。関連キーワード
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