2024年12月22日( 日 )

九州地銀減収減益のなかで、健闘している西京銀行

記事を保存する

保存した記事はマイページからいつでも閲覧いただけます。

印刷
お問い合わせ

 九州地銀18行(山口県含む)の2017年3月期の決算が固まった。資料を参照していただくと、驚愕されるであろう。経常収益(他業種では売上に該当する)では増収を果たした銀行は6行しかない(12行減収)。宮崎太陽銀行や豊和銀行などは、何と2ケタの減収である。
 純利益の面で見ると、さらに悲惨さが目立つ。増益になった銀行は、18行中3行しかないという始末である。熊本銀行72.1%、筑邦銀行47.9%の減益を筆頭に、30%以上の減益組が5行に達する。

 この銀行の減収減益をもたらした原因は、マイナス金利によるものだ。さらに日銀のマイナス金利政策が持続されれば、今期も各銀行の決算はさらに悪化することが予想される。「どうして日銀・黒田総裁に文句を言わない」のかが、不思議でならない。一言でいいのだ。「黒田総裁!!貴方はマイナス金利を維持して金融機関を潰すのですか!!」と発言すればよいのだが――銀行経営陣は「わが行を守る」という意識が希薄のようだ。

 そのなかで異彩を放っているのが、西京銀行である。数少ない増収増益を誇っている。15.5%の増収率と1.5%の増益率を達成しているのだ。取材した平岡英雄頭取は、(1)たしかにフィンテックやビットコインの普及で金融機関の決済機能が吹き飛ぶリスクもある、(2)システム投資の負担も大変だ、(3)だがお客様に必要とされるサービスを提供できれば存続は充分に可能であると語る。

 詳細は近々、インタビュー記事として掲載する。

※クリックで拡大

 

関連キーワード

関連記事