福岡市屋台課長問題を「ザ・ノンフィクション」が放送
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暴行事件?問題対応の様子を放映
23日、フジテレビのドキュメント番組「ザ・ノンフィクション」で、NetIB-NEWSでも報じていた、福岡市役所で屋台を担当するにぎわい振興課・三苫和弘課長の問題対応の一部が報じられた。この件を報じた記事にもアクセスが殺到しており、浮ついた言葉ばかりが先行し、市民の声を省みない高島市政の実態が、あらためて白日の下に晒されたと言えるだろう。
福岡市役所が昨年10月から実施した屋台公募は、「名義貸し」と定めた屋台28軒の枠で募集を行い、高島市長が「観光資源」などと宣う屋台を味も見ずに、ペーパーテストと面接のみで優劣をつけるという内容。既存の屋台業者と新規の応募者が100名以上応募する狭き門となっていたが、選定委員が審査情報を漏えいする問題が発覚。一部で審査をやり直すという混乱も見られた。
不正は決して許されることではないが、その原因は、生活がかかった屋台業者を理不尽に追い詰めた、高島市政の横暴なやり方にある。にぎわい振興課が公募内容を発表したのは、営業権がなくなる今年3月末の約半年前の昨年9月。公募に落選した場合、廃業となる屋台業者にとって、次の生活のための準備を行う時間的猶予が与えられなかった。公募を実施することを決めた福岡市屋台基本条例は、3年前の2013年9月1日に施行されていたのだが・・・。
高島市政で進行する組織の腐敗
条例施行後の3年間、「ルールを守れば、公募に推薦する」などという市職員の発言をほとんどの屋台業者が聞いている。実際に、減点方式で遵守状況が屋号と一緒に公表されていたが、公募審査では考慮されなかった。当然ながら、屋台業者からは不満の声が上がっていたが、高島市政は、「職員個人の感想」「社交辞令」などとして取り合わない姿勢を見せている。
三苫課長の問題対応とは、屋台業者の不信感が高まるなかで発生した。公募エリアから外されていた屋台「てるちゃん」の大将が、市役所に赴き、そのことを営業期限の半年前に発表した理由について、問い質したところ、まともに答えず、「言う必要がない」と繰り返した。存続を願う常連約1,400名の署名を持参した大将は、この不誠実な対応に激昂し、三苫課長の襟首を掴んで言った。「お前には、家族がいないのか!」。
襟首を掴んだのは一瞬。我に帰り、すぐに離したが、爪で引っ掻き傷がついた。三苫課長は、警察に被害届を出し、大将は公務執行妨害と傷害で略式起訴された。罰金15万円。さらに、この事実が、屋台公募の漏えい問題が取り沙汰されていたころ、「市役所側は被害者」との印象操作をする材料にされていたのである。事件が起きたのは、公募の応募締め切り前であるにも関わらず、詳細は明らかにせず、市幹部や三苫課長が、あたかも公募審査をめぐり、職員が暴行を受けたなどと報道関係者に伝えていたのだ。
最大の問題は、6年も市長をやっておきながら、いまだ市長の職務を理解していない高島宗一郎福岡市長。「屋台問題は市の責任」と言いつつ、市政最高責任者でありながら、平気な顔して頭を下げず。トップが責任を取らず、部下がやりたい放題では、組織の腐敗は進む一方である。
【山下 康太】
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