いずれの業界でも、勲章と呼ばれるものが存在する。そのほとんどが功績をたたえるものだが、業界ならではのモノもあるようだ。
仕事柄、複数の士業の方と面識を持つが、ある弁護士がやや興奮気味に話をしてくれたエピソードを紹介する。
「とうとう私も懲戒請求されました(笑)」。
突然の切り出しに、「一大事ではないか?」と思ったが、実はそうでもないらしい。昔は、「弁護士業界では相手方から懲戒請求されて初めて一人前の弁護士だ」と言われていたようだ。
相手方からの懲戒請求は、嫌がらせや妨害のケースが多いという。相手方はこの弁護士の力量を認め、嫌な存在だと認識したうえで、懲戒請求仕掛けてきたもの。
「懲戒請求されて、逆に燃えてきました」というように、この弁護士は今まで以上に、案件に力を注ぐようになるだろう。業界ならではの勲章もなかなか面白いものだ。
なお、現実に懲戒処分されている案件の8割程度は、依頼者側の申し立てによるものらしい。多くは依頼者と弁護士のコミュニケーション不足がその背景にあるようだ。
【東城 洋平】
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