【積水ハウス63億円事件】最高益予想は変わらず
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積水ハウス(株)の決算内容に関してあらためて見てみよう。近年の業績は増収傾向で推移してきたほか、経常利益は過去最高益を更新中にあり、今期も増収増益を見込んでいる。17年1月期(連結)は賃貸住宅事業、不動産フィー事業などが好調に推移し、売上高は2兆円の大台を突破。純資産額は1兆円を計上するほか自己資本比率は50%を超え、期末の現預金額は2,128億円と63億円がちっぽけに見える好決算ぶりだ。
今回の事件はマンション用地取得に絡むものだが、同期のマンション事業のセグメント売上高は661億円(16年1月期は814億円)、セグメント利益は22億円(同80億円)。セグメントでみれば、63億円の影響は決して小さくないといえるだろう。
ただ、好決算を背景に、取引事故のリリース後も同社の株価は大きく変化することはなく堅調に推移。同社と同じく、投資家も業績に与える影響は小さいと見ているようだ。福岡では、「グランドメゾン」マンションといえば、一般に販売情報が出回る前に完売するほどの圧倒的なブランド力を有している。そのマンション事業で発生した取引事故だけに、注目を集めている。
【永上 隼人】
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