続く避難生活~九州北部豪雨が奪った日常
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九州北部豪雨では、家屋が流されるなどの被害にあった避難者も多かった。
最も多いときで1,204人(7月10日時点)、8日現在でも452人の避難者が、避難所に指定された市内公共施設などで生活している。朝倉市甘木立石のフレアス甘木は、40人近い被災者が暮らしていた避難所だった。5日に避難所の指定が解除され、現在は全員がピーポート甘木に移っている。
フレアス甘木に避難していたNさんは63歳。同居していた90歳の父親を姉宅に預け、1人で避難生活を送っていた。
――被災時の様子は。
Nさん 5日の雨の影響で自宅に戻れなくなり、比良松のAコープと学習センターでそれぞれ1泊しました。3日目になってやっと自宅に戻ることができましたが、道路が流されていたために、歩いて山を越えるなどたいへんな思いをしました。
幸い、自宅建物の被害は少なかったのですが、まわりはすべて雨で流されていて驚きました。ここへはヘリコプターで連れてきてもらいました。――いま、必要なものは。
Nさん 避難所に入っているので、特に必要なものはありません。三奈木小学校のスクールバスの運転手をしていますが、夏休みに入っていますのでゆっくり休んでいるところです。
自宅がある黒川地区はまだ立ち入り禁止地区(7月28日時点)です。地域には17件の家がありましたが、ほとんど帰宅していないようです。
自宅周辺の上空写真を見ると、山肌に亀裂が入っているのでまだ住める状態ではないと思います。しばらくは戻れないので、市内の頓田に建てられる仮設住宅に申し込むつもりです。被災者の生活再建はまだまだ始まったばかりだ。
【小山田 浩介】
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