【2017衆院選・全国】小池新党「希望の党」結党会見 問われる本質
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さすがは小池百合子だ、当代一流の勝負師……とうならされる戦術である。
25日。安倍晋三首相の解散表明会見の直前に、自らが代表に就任する新党「希望の党」の立ち上げ記者会見をぶつけ、その後はテレビ各局の生放送をハシゴして自己アピールした。「電撃解散」とはいえ、すでに数日前から予測されていた安倍首相の解散会見よりも、サプライズ度合いでははるかに上。注目を集めることに長けた小池代表らしい、「話題乗っ取り」の一手であった。そして27日、「希望の党」は結党会見を行った。結党記者会見には、小池百合子代表をはじめ、細野豪志氏、若狭勝氏、長島昭久氏、松原仁氏、中山恭子氏、自民党を離党した福田峰之氏らの国会議員が出席。
小池代表は結党のあいさつのなかで「しがらみのない政治」という言葉を何度も使い、「日本をリセットする」として自らのクリーンさを強調した。その一方で、「伝統を大切にする『寛容な保守』」というキーワードを使い、清新さと保守性の双方をにらむ姿勢を明らかにした。
「日本がこれからも世界をリードしていけるよう、希望の党に力を貸してほしい」とあいさつを締めくくったが、具体的な政策については言及せず、イメージ重視の発言となった。質疑応答では記者の質問に答えて「首班指名は選挙終了後」「都知事としての任期は全うする」とし、こちらもやはり玉虫色。とくに首班指名については、25日のテレビ番組で「公明党の山口那津男代表がいい」語っていたが、早くも前言を覆した格好だ。
とはいえ小池代表が打ち出した清新な「イメージ」に、議席が欲しい候補たちが次々と引き寄せられているのも事実。福岡でも、ある党の立候補予定者に希望の党入りのうわさが流れたり、SNSで秋波を送ったりするなど、揺らぐ姿が目に付く。
はたして、これから1カ月の選挙戦でどのような戦況の変化が生まれるだろうか。希望の党が投じた一石が、どのような波紋を広げていくか、注目が必要である。【総選挙取材班】
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