総事業費200億ドル!度肝抜かれた再開発エリア~ニューヨーク・建設開発視察(1)
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データ・マックスでは、11月上旬ニューヨーク視察を実施した。アメリカ最大にして商業・文化の最先端の世界都市。ニューヨーカーが「一言で表現できない」という、さまざまな顔を持ち日々変貌し続ける同市の現状をレポートする。
ニューヨークのマンハッタン中心部では、築数十年の建物も珍しくはない。ビルの新築現場を探すのも一苦労だ。そんなマンハッタンで今、最も「アツい」再開発エリアがある。それが「ハドソンヤード」である。マンハッタンの西側、ハドソン川沿いにある約11ヘクタールの広大な区域で行われているこの開発の総事業費はなんと200億ドル。米国史上最大規模の民間不動産開発事業とも言われている。
開発は2012年に起工され、すべての完成予定は2024年とされている。開発に合わせて、2015年9月に地下鉄7番線の新駅が開通。視察当日もミッドタウンから地下鉄を利用して、その地に降り立った。駅をでると、目前にそびえ立つ建設中のタワー群が目に飛び込んで来た。一帯をぐるりと見渡せる遊歩道を歩きながら、その全体像を目に焼き付けた。
計画では16棟の超高層ビルが建設される予定で、居住空間を始めた、商業施設やオフィスビル、ホテルにレストラン、美術館も含まれる。まさに街一つが新たに生まれるイメージだ。
日本企業の参画も話題で、三井不動産(株)が米国子会社を通じて、2棟の超高層ビルの開発に取り組んでいる。
ひとつが2015年に着工済みの「(仮称)55ハドソンヤード」で、高さ約240メートル、地下2階地上51階のオフィス兼店舗ビル。2018年の竣工に向け建設が進んでいるが、すでに8割のテナントが内定している。
もうひとつが、「(仮称)50ハドソンヤード」。高さは約320メートル、地下3階地上58階のオフィス店舗ビル。後者のビル単体での総事業費は4,000億円を超え、三井不動産の事業シェアは9割だという。すでに着工しており、2022年に竣工を迎える。地下鉄新駅から通じる路線はマンハッタンの主要スポットを網羅しており、ビッグプロジェクトが完成すれば、間違いなく人の流れは変わっていく。まさに「アメリカンサイズ」の再開発である。
(つづく)
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