仕事の極意は傍(はた)を楽にすること80代現役の社会貢献(2)
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川邊事務所 川邊 康晴 会長
長年地元・福岡で、中小企業経営における指南役として活躍され、80歳を超えた現在も精力的に第一線で活躍する川邊事務所会長の川邊康晴氏。川邊会長は、(株)西日本相互銀行(現・(株)西日本シティ銀行)に入行して以来、専務取締役、関連会社の代表取締役を歴任。定年後、現事務所を設立し、企業間をメインとしたビジネスマッチングやその支援、ネットワークづくりのサポート・アドバイザーとしての事業を構築している。事務所設立後16年になるが、川邊氏を訪ねる経営者は、今も多い。
ホンモノの提案営業
川邊事務所は、設立当初から固定費のコストダウンの提案を行っている。ただし、川邊氏に固定費コストダウンの新たなシステムを開発する専門知識は皆無であったため、その能力を有した企業とアライアンス(=共同、提携)することで、クライアントに貢献する仕組みを構築している。その仕組みが派生・発展し、コストダウンの相談だけでなく人材確保、販路拡大、IT活用、新規事業などあらゆる経営に関わる分野の相談で、訪問する経営者が多い。それらの分野においても、川邊氏がそれぞれの得意とする企業へアライアンスする。
川邊事務所は経営コンサルタントとも思えるが、「私は経営コンサルタントではありません。各社の課題を抽出し、分析して課題解決のための処方を提示するというコンサルタントの専門的な知識は、もっておりません。それより、各々の課題を解決できる企業とつなげることはできます。よって、ご相談に来られたお客さまのお話は、深く丁寧にお聴きして、どのようにアライアンスするのかを吟味して、実行に移します」(川邊氏)という。川邊氏の言葉を借りると、同事務所は『経営の役立ちマッチング・オフィス』となる。川邊氏が長年培ってきた豊富な人脈があってこそ、実現できる仕事である。
単なる企業や経営者の紹介というものではなく、川邊氏を訪問し相談する経営者の課題やリクエストにじっくりと耳を傾け、その話を精査したうえでベストな選択を行い、最良の成果を上げるためのマッチングを成立させることが、川邊流マッチングの真骨頂だ。
「お客さまに喜ばれる営業」について川邊氏は、「売ろう、売ろうとしてお客さまを訪問しても自分が苦しくなります。お客さまも営業マン自身も苦しくなり、お互いにとって良いことではありません。売りに行くという志向であるから苦しくなるのです。では、どうするのか。お客さまにいい話を伝えに行って、喜んでいただくために訪問するという志向です。お客さまの笑顔を見たい、そして役に立ちたいという志向で訪問することです。その志向でお客さまと向き合うことが大切です」と語る。
「お客さまに喜んでいただき、役に立つためには、お客さまの抱えている課題やテーマ、ウォンツ(Wants)について徹底的に聴くことが第一である」という。相手の話を聴いたうえで、どうすればクライアントに喜んでいただき、役に立てる提案ができるかを吟味する。その時に求められる志向が『傍楽(はたらく)』。「傍楽の言葉は、江戸時代に使われておりましたが、これは傍の人=お客さまや大切な人を楽しませることという当時の商人の知恵です。その仕事に関わる人々がそれぞれ幸せになるという志向ですね」(川邊氏)。
(つづく)
【河原 清明】<OFFICE INFORMATION>
代 表:川邊 康晴
所在地:福岡市中央区大名2-4-19
TEL:092-732-0230
FAX:092-732-0231
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