2024年11月23日( 土 )

丸源の栄枯盛衰~不動産王の軌跡(4)

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 時代の寵児・川本氏の出身地である北九州市。最後の11物件が売却され、これにより丸源ビルがすべて、北九州市から姿を消した。11物件(ビル8棟、ミクニワールドスタジアム隣接地10,800m2を含む土地3件)を購入したのは購入したのは地場不動産業の(株)ヒットである。

 「ヒットさんが取得されたと聞いて驚いた。ヒットさんといえば、ゴルフ会員権の売買を手がけていらっしゃるイメージがあった。意外だった」

 巷ではこういった声が多く聞かれた。丸源ビルは改修が必要な物件もあり、それを一気に購入したことは北九州市の不動産業者たちに少なからぬ驚きを与えたのである。

 ヒットの幹部に取材したところ「丸源ビルは小倉の中心地にあり、立地がよかった。それが購入につながった」と切り出した。「物件に関しては開発したり、再生したり、売却したりと、あらゆる方法をとっていきたいと考えています。川本社長は北九州が生んだ不世出の経営者だと思います。その火がなくなるのは残念ではありますが、将来にわたって北九州市がよりよくなるよう、尽力していきたいと思います」と、同社幹部は川本氏への思いと意気込みを語った。

 昭和の時代を駆け抜けた丸源・川本源司郎氏。北九州に残ったビルはこうして次の所有者へと移っていったのである。

(了)
【特別取材班】

 
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