お正月のすごしかた 佐賀県・基山町編
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もういくつか寝ると正月を迎える。福岡県筑紫野市の隣に位置する、佐賀県基山町には多くの町民が訪れる初日の出スポットがある。約1,300年前の城塞「基肄(きい)城」跡があり、草スキーでも有名な「基山(きざん)」。「基肄(きい)城」とは、663年の白村江の戦いで大敗した日本が、中国の唐と新羅の連合軍が攻めてきた場合の防衛施設として665年に築いた。大野城とともに、最古の山城といわれている。山全体の地形を生かした約4kmに城壁を建造するという壮大なものであった。
とくに、大学受験を控えた受験生の多くは、大晦日に太宰府天満宮へ参拝し、そのまま寝ることなく「基山(きざん)」に登り、初日の出を拝んで志望校合格を祈っている。初日の出の後は、初詣。基山町には、神社・仏閣が数多くある。1921年に開祖した中山身語正宗大本山「瀧光徳寺」を始め、1,300年の歴史をもつ「つつじ寺・大興善寺」、1474年に開祖の「しゃくなげ寺・吉祥寺」、金色の本堂を構える「本福寺」。また、毎年秋分の日に、おおよそ500年前から行われている「御神幸祭」が有名な「荒穂神社」、毎年10月17日に近い日曜日に、大名行列を思わせる行列やきらびやかなお神輿が特徴のお祭り「園部くんち」が行われる「宝満神社」など。それぞれの神社・仏閣には町外、県外からも多くの参拝客が初詣に訪れている。
初詣の後は自宅でお屠蘇。お屠蘇といっても、よく飲まれるのは日本酒。基山町には、明治初期創業の蔵元「基峰鶴酒造(基山商店)」がある。町民の中には、「日本酒といえば基峰鶴。それ以外は飲まない」というファンも多い。脊振山系の伏流水に恵まれる基山町の水が存分に生かされ、非常においしくいただける。「酒ブティック丸久」では、基山産山田錦と基山の水にこだわって醸造された同店オリジナル日本酒「基肄醸」が販売されている。こちらもおいしくいただける。
たが、正月だからといって、飲みすぎには注意が必要。程々に楽しみ、良い正月を迎えるようにしたい。【内山 義之】
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