偽装された議事録 前代未聞の乗っ取り劇第2幕~「和幸商会」
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まるでテレビドラマや映画に出てくるような法人乗っ取り劇である。
舞台は福岡市博多区の産廃処分場。処分場を運営する法人とその関連会社において、一部の役員などが結託し、代表者や株主の知らぬところで、秘密裏に取締役会や株主総会が開催されていた。意に反する者を排除するため、勝手に代表取締役を辞任させ、株主の了承を得ないまま増資を決行するなど、数々の違法行為が行われた疑いがある。データ・マックスでは、その動かぬ証拠となる、偽造された議事録を入手した。法人乗っ取り劇があったとみられているのは、福岡市から許可を受け、産廃処分業を手がける(株)和幸商会(福岡市博多区)とその関連会社である(株)クリーン金隈(同所)。和幸商会の産廃処分場運営をめぐっては、これまでNetIB-Newsで、サニックス創業メンバーである箭内代表の不適切な行為について報じてきた(過去記事はコチラ)
「同社の経営陣が、再び不穏な動きを見せている」との情報提供があり、取材をすすめていく中で発覚したのが、前代未聞の同一法人「乗っ取り第2幕」であった。
「知らない間に、自分が辞任したことになっていた」――そう話すのは、和幸商会の取締役でクリーン金隈の代表取締役でもある吉岡直之氏。吉岡氏によると、2月に入り、法人登記を確認した際に、初めて自分が辞任させられていることに気づいたという。取締役会の開催も一切聞いておらず、辞任届も出した覚えがないという。
驚きを隠せないのは、両社のすべての株式を保有する沼田敏一氏も同じ。法人登記を見て、初めて両社が増資されていることに気づいたという。沼田氏には株主総会の開催通知は届いておらず、当然増資の了承もしていない。
違法行為の裏には、将来的な産廃処分場の拡張を見据え、利益を独占したいという関係者の目論みが透けて見える。関係者への取材で、乗っ取り計画を企てた首謀者Kの存在が浮上。次項より偽造された取締役会と株主総会の議事録を検証するとともに、乗っ取り経営陣の計画の一部始終を明らかにする。
【東城 洋平】
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