2017年の国際経常収支は21兆7,362億円の黒字　黒字拡大幅は7千億円超

　財務省は10日、2017年の国際収支状況（速報）を発表した。概要は以下の通り。

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　経常収支は21兆7,362億円の黒字となり、黒字幅は7,174億円に拡大した。貿易・サービス収支は前年比マイナス4,249億円とやや黒字幅が縮小したものの、第一次所得収支（対外金融債権・債務から生じる利子・配当金）が前年比プラス1兆1,844億円と大きく伸びたことによる。

　輸出品目では自動車（＋7％）、半導体等製造装置（＋22.1％）、鉄鋼（＋12.9％）などが増加。地域別ではアジア向けが増加している。輸入品目としては原粗油、液化天然ガス、石炭などのエネルギー関連品目が伸びている。

　国際経常収支は、11年の東日本大震災以降貿易収支のマイナスが影響して大きく落ち込んでいたが、15年に貿易収支がプラスに転じると一気に回復。17年度の経常収支はリーマン・ショック前の06年当時の水準に迫る黒字となっている。

【深水　央】