悪質タックル被害 関学大アメフト部が会見、再度説明を要求
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5月6日に行われた日大と関西学院大(以下、関学大)のアメリカンフットボールの試合で、無防備な状態の選手がタックルを受けたとして、日大側に抗議文書を送った関学大アメフト部は17日、記者会見を開いた。15日に寄せられた日大側の回答に対する関学大の見解(要旨)は以下の通り。
現在に至るまで、日大の責任者より、被害に遭った選手およびその保護者に対する、直接の謝罪の申入れがなく、遺憾である。
試合後1週間以上も経過しているにもかかわらず、回答には、本件に関する具体的な事実経緯などチームとしての見解が記されていない。日大には、5月24日までに1プレー目の反則行為に関して、把握する事実、当該プレーに至った経緯、それまでの指導内容、試合後の対応などを具体的に回答するよう求める。
とくに、昨年の甲子園ボウルや今春の試合ではルールの範囲内でプレーをしていた選手が、突然このような意図的で危険かつ悪質な行為におよんだという点に疑問を抱く。どのような指示・指導があり、本人がどのように理解・判断してこのような行為に至ったのか、日大側の回答書が「問題の本質」とした“指導者による指導と選手の受け取り方との間の乖離”について、具体的な説明を求める。
日大の指導者はルールに基づいた「厳しさ」を求めていたとのことだが、以下の点を勘案すると、ルールを逸脱した行為を監督・コーチが容認していたと疑念を抱かざるを得ない。
- きわめて悪質な1プレー目が反則(アンネセサリーラフネス)とされた時点で、指導者が当該選手の交代を指示し、当該選手を厳しく注意・指導しなかったこと。
- 2回目の反則行為の時点でも同様に指導者が当該選手の交代を指示し、当該選手を厳しく注意・指導しなかったこと。
- 3回目の反則行為で当該選手が資格没収となってチームエリアに戻るに至っても、指導者が当該選手を厳しく注意・指導する様子がうかがえなかったこと。
- 試合後に内田監督が「あれぐらいやっていかないと勝てない。やらせている私の責任」(日刊スポーツ5/6配信)とコメントしていたこと。
多数のメディアで日大の指導者が反則行為を指示したと思われる報道が相次いでなされている。仮にこれらの報道が事実とすると、日大側の回答書にある「規則に違反し貴部選手を負傷させる意図は全くなく、選手全員に『厳しさ』を求め、士気を上げるために行ったもの」という範疇を逸脱していると考える。
なお、悪質タックルの被害に遭った関学大の選手は、試合翌日(7日)、検査を受けて、左ひざの軟骨損傷、腰部の打撲で全治3週間の診断を受けた。2日後(8日)、選手本人が左足のしびれを訴えたため、後遺症を懸念して14日に精密検査を実施。その結果、医師からは、神経に問題はなく、痛みが引き次第、練習に参加していいと診断されたという。
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