【続報】はしか新たに1人発症、県内18例目に~「まだまだ油断できず」
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福岡県内で感染が拡大しているはしか(麻しん)について26日、新たに1人の発症が確認された。今年4月以降、県内で確認されたはしか患者は18例目(28日午前10時時点)。
新たに発症が確認されたのは、福岡市(区は公表せず)の9歳の男児。これまで行っていた健康観察の対象者の1人で、5月24日に発熱し、25日に遺伝子検査を実施したところ、はしか陽性が判明した。
県では、感染者と同じ医療機関を利用した人などに対して、引き続き健康観察を行っている。通常、はしかの潜伏期間は10~12日とされ、ガイドライン上の観察期間は14日となっているが、今回の健康観察期間は3週間(21日)を設定し、慎重な体制を敷いている。県がん感染症疾病対策課によると、5月初旬に健康観察の対象となった人のなかには、すでに観察期間を終えている人もいるとしているが、また新たに健康観察の対象となった人も出てきており、依然として対象者は900人以上としている。
市保健福祉局・保健予防課の山本課長は、「一時に比べると、発症者の発生が落ち着いてきたようにも思われますが、まだまだ油断できる段階にはありません。引き続き気を緩めず、対応にあたっていきます」とコメントした。
県や市は、感染が疑われる場合には医療機関に事前連絡したうえで速やかに受診することと、その場合には公共交通機関の利用を避けるよう呼びかけている。
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【坂田 憲治】
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はしか(麻しん)
感染後に10~12日ほどの潜伏期間を経て、発熱やせきなどの風邪に似た症状が現れ、38度ほどの発熱が数日続くほか、赤いぶつぶつの発疹が全身に出る。とくに妊婦は重症化しやすく、流産や早産の原因になることもあるという。また、発症者の約3割が肺炎や中耳炎、ときには脳炎などの合併症を併発する可能性があり、ひどい場合は死に至ることも。
発症後の効果的な治療法はなく、対症療法などにより回復を待つしかないという。感染力はインフルエンザなどと比べても非常に強く、空気感染や飛沫感染、接触感染などで人から人へ伝播。免疫をもたない人が感染すると、ほぼ100%発症に至るとされる。予防にマスクや手洗いなどは効果がなく、ワクチン接種が唯一の有効策とされ、通常は2回の予防接種を受けることで、ほとんどの人が免疫を獲得できるとされている。
だが、接種直後に罹患した場合は十分な効果が発揮されないことや、接種後から長期間が経過すると免疫力が低下していくケースも起こり得る。また人によっては、2回の予防接種後も十分な免疫力を獲得できないこともあるという。
ただし、予防接種を受けることで、仮に発症しても通常の発症時に比べて症状が軽減される可能性があることに加え、自分が感染しないためだけでなく、周りの人に感染を拡げないためにも有効とされている。
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