利用者「最後の最後まで不信感しかなかった」~「MAXY」老田善弘代表
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社会福祉事業を利用して何人もの人を騙したとされる障がい福祉事業所「MAXY」(福岡県大野城市)の老田善弘代表が6月30日、事業所を閉鎖した。6月29日の最終出勤日にとった老田氏の行動も利用者に不信感を与えるものでしかなかった。
MAXYは26日から事実上の閉鎖状態だったが、最終日に今後のための話し合いを行うということで、関係者が招集された。しかし、その場所は大野城市のMAXYではなく、老田氏が代表を務める別会社、(株)ワーコム(福岡市中央区)の事務所。この時点で不信感が広がっていた。
複数の利用者が荷物をMAXYに置いていたため、その引き上げもあるとしてMAXYでの開催を訴えたが、老田氏は明確な理由もなくそれを拒否。当日は大雨が予想されていたため、福岡市への移動が困難な利用者もいたが、老田氏は譲らず、話し合いはワーコムで行われた。
午前10時、集まった関係者に向け、老田氏の説明が始まった。主題は来月支給される給与についてだったというが、ここでも老田氏特有の意味不明な解説が始まる。
第三者委員会の謎
まず、老田氏からは「第三者委員会を立ち上げたので、来月の給与支給日までに、振込口座を委員会あてにメールで送るように」という旨の指示があったという。配布された文書には「第三者委員会」の文字がある。「第三者委員会とは、なんだ?」――多くの関係者が首をかしげた。
「第三者委員会」なのに、なぜか利用者が見覚えのあるメールアドレス。老田氏自らがよく使う文字「ZEN」が含まれるメールアドレスに、関係者は「第三者委員会といっても、老田氏本人へ通知される仕組みだろう」と呆れる関係者。大きな混乱がなかったのは、利用者側に“あきらめ”があったからだという。誰も説明を求めることなく、話し合いは終了。最後の最後まで、不信感に包まれた障がい福祉事業所だった。
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