ウエルシアの次世代型シティDgS 進化する体験型店舗B.B.ON(3)
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自分の体験を踏まえて買いたい人が増えている
ウエルシア薬局には、高齢者や子連れの主婦などが自由に利用できる「ウエルカフェ」が設置されている店舗があるが、小川社長は、B.B.ON自体を「B.B.ONカフェ」と呼んでほしいという。なぜなら「それが、池野会長のいう『体験店舗』だと思うからです」というのだ。「体験店舗」として顧客に良い体験を味わってもらえるからこそ、顧客は何度も同店を訪れるし、それが固定客につながっているという。
同店での健康食品の売れ筋は、はっきりとした特徴があり、かつ高額の商品が売れている。しかもリピート率が高いのが特徴だ。「ワカサプリ」というサプリメントもそうだ。陳列されている商品棚には、ほかの商品との比較や原料の産地や特徴がしっかり表示されている。このような努力もあり、同商品には固定客がしっかりついているという。
B.B.ONの顧客は、自分が必要だと思えば惜しみなくお金を使う。たとえば酵素のサプリメント。2万円を超える高額のものが良く売れている。「2万円という価値をきちんと理解してもらえるよう説明すれば、問題なく買ってもらえます」と青木ヘルスマネージャー。そのために、今まで以上により良い商品の品ぞろえを増やしていく考えだ。
なかなか売れない商品でも、作り手がどういう思いでつくったかを店舗スタッフが勉強して、それを来店した顧客に伝える。それが売上につながり、リピートに変わるという。小山社長、青木ヘルスマネージャー以下店舗に立つスタッフは、今後もこのやり方を続ける考えだ。
当店の顧客には、自分で商品を選んで買うより、体験型(試飲・試食したり、話を聞くなどの体験を指す)を好む層が増えている。
同店には、確かに売れ筋商品はあるが、売れ筋だから扱っているというよりも、スタッフが推奨したい商品だからだ、という方がたしかな表現だ。このあたりの事情について、青木ヘルスマネージャーは、「売れ筋というよりお客さまに満足してもらえる商品、ほしいと思う商品をそろえるようにしています」と語る。
健食もすべてのスタッフが勉強する
B.B.ON日本橋店がスタッフの勉強を強く推奨しているということはすでに触れた。だが「勉強推奨」は化粧品専業のスタッフだけではなく、接客にあたる薬剤師、登録販売者も同じ。さらに健康食品についても、すべてのスタッフが勉強するのだという。これによって、正しい的確な情報を顧客に提供することができ、リピート率が違ってくるという。情報提供の重要さを全員で共有し、価値ある商品を、価値ある価格で売っていくことを目指す。
最近、おなかの調子で悩んでいる人も非常に多く、乳酸菌への関心が高くなっているという。同店では、乳酸菌数が1兆個、5,000億個などのものも品ぞろえ。価格は6,000円、7,000円、さらには1万円のものもある。菌数7兆5,000億個の「ベルムカネロクプレミア」は価格が4万円。こちらもよく売れているという。このサプリは生菌ではなく、料理にも使えるため使い勝手もいいそうだ。
『B.B.ON』は、化粧品も充実しており、コーナー展開にも特徴がある。たとえば、「オーガニックファーマシー」の品ぞろえもそうだ。同社は、2002年、ロンドンで誕生。製品は薬剤師の手により開発、誕生した世界30カ国で愛される、オーガニックコスメだ。
同店では、オーガニック先進国である英国のスキンケアブランド「ニールズヤード・レメディーズ」の商品に力を入れている。オーガニックスキンケア、エッセンシャルオイルなど、こだわりのオーガニック製品がラインナップされている。製品はサスティナブル(持続可能)な原料を厳選するため、原料を生産する畑から製品づくりまでこだわる。
(つづく)
【取材・文・構成:大川 善廣】
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