「一番信頼されていない国会議員」が憲法をいじる悲劇
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安倍晋三首相が1日、東京都内のホテルで開かれた自衛隊記念日のレセプションで「一番信頼されてないのは国会議員だ」と発言したことが報じられた。
「日本で最も信頼されている公的機関は自衛隊」とする世論調査の結果があるのだというが、現実に信頼の対象になっているのは災害派遣などで活躍する「自衛官」であって、対象に「防衛省」は入っていない。南スーダンPKP部隊の「日報」を巡って隠蔽を繰り返した同省を、信用する国民は少ないだろう。
首相は、憲法上認められていない自衛隊がかわいそうだとして、「憲法改正」をやらねばならないと主張してきた。「9条をそのままに自衛隊を明記」というやつだが、これは首相が憲法とは何かを理解していない証拠だ。
自衛隊は国家・国民のためにあるのであって、自衛隊のために国家があるわけではない。憲法が権力の暴走に歯止めをかける国の最高法規である以上、自衛隊のために憲法を改正するという首相の言い分は、到底受け入れられるものではない。
受容できないだけでなく、この主張は、「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ」として公務員などの憲法遵守義務を定めた99条に違反するとみるべきだろう。重ねて述べるが、憲法は、自衛隊のためにあるのではないからだ。
首相は憲法改正を「国会の責務だ」とも言ってきた。しかし、首相自身が認めているように、国民から一番信頼されていないのは国会議員だ。その連中が、国の根幹である憲法の改正をリードする資格があるのか――?
ほとんどの国民の答えが同じであろうところに、この国の悲劇がある。
【ニュースサイト「HUNTER」】
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