2024年11月21日( 木 )

リネンサプライのパイオニア、「品質の向上」「安定供給」「サービス」に万全を期す(前)

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玉屋リネンサービス(株)

環境に配慮した都市型リネンサプライ

 「ヒルトン福岡シーホーク」「ホテルオークラ福岡」「西鉄グランドホテル」「リーガロイヤルホテル小倉」や「福岡山王病院」「福岡市民病院」といえば、福岡では誰でも聞き覚えがあるだろう。そんな有名ホテル・病院などの清潔な日常を支えるのがリネンサプライ事業者である玉屋リネンサービス(株)だ。リネンサプライとは、一般的なクリーニング業とは違い、リネンサプライ事業者がリネン(麻などの織物全般)製品の在庫をもち、契約者に対してリネン製品を貸し出すサービスのこと。 リネンサプライ事業者は、使用済みのリネン類を定期的に回収・洗濯・仕上げをして納品し、このサイクルを繰り返しながら補修や補充も行っている。

 多くの企業がリネンサプライを利用するのは「リネンの購入資金がかからない」「在庫管理・運営や設備などが簡単」「交換、補充、補修の手間がかからない」「リネンの収容スペースが不要」「緊急時にも予備がある」などといったメリットがあるからだ。

 同社は1964年8月に日本基準寝具(株)として設立。68年10月には第一工場を建設した。また、本社を現在地に移転し、社名を玉屋基準寝具(株)に変更した。翌69年2月には(有)玉屋ランドリーより資本および営業権を譲り受け、リネンサプライ部門・クリーニング部門を新設。その後も工場の建設や増設、さまざまな設備投資を行い業務を拡大していった。

 従来、同社では重油を使用する油方式ボイラーを利用していたが、原油の値上がりや供給の不安定さを考え、天然ガス方式のボイラーを導入。その結果、以前よりさらに安全を追求できるボイラーを設置することができた。同社の工場は市街地にある都市型工場だったため、周辺地域の環境に配慮したいという想いも導入を決定する後押しになった。また、緊急ガス遮断装置もあるので地震や災害に強いのも特徴だ。

 代表取締役社長を務める田中丸昌宏氏は「石油を使用したときよりも、ずっとCO2排出量が少ないので環境にも優しい仕様となっています。また、燃焼下限界(燃焼することのできる空気中の燃焼濃度の下限)が、他燃料に比較して高いこと(約45%)、自然発火温度も高いことから他燃料と比較して安全性が高いエネルギーです」と語った。

 日本の場合、天然ガスはパイプライン経由ではなく、気体の天然ガスを液化してLNGにする必要性やタンカーの輸送コストが一因となり、米国などよりも単価が高い。しかし燃料コストよりも周辺地域への環境配慮が最優先と考える同社は現在も天然ガスを採用している。

(つづく)

<COMPANY INFORMATION>
代 表:田中丸 昌宏
所在地:福岡市博多区博多駅南4-6-3
設 立:1964年8月
資本金:5,000万円
TEL:092-431-1313
URL:http://www.tamayalinen.co.jp

<プロフィール>
田中丸 昌宏(たなかまる・まさひろ)

 1960年2月生まれ、大阪府出身。近畿大学農学部を卒業後、住友林業に入社。2000年に玉屋リネンサービス(株)の常務に就任。03年、同社代表取締役社長に就任。

(後)

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