リネンサプライのパイオニア、「品質の向上」「安定供給」「サービス」に万全を期す(後)
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玉屋リネンサービス (株)
効率化を図り働きやすい職場環境を整備
リネンサプライはサービス業とはいえ、その実態は製造メーカーに近い。洗濯機から乾燥機、仕上げ機、消毒設備、折りたたみ機、ベッドカバーなどに針などが紛れ込んでいないかを調べる金属探知機などの生産設備をもつ装置産業で、設備投資に資金を要する。しかも、物流や在庫保管などの問屋機能も欠かすことができない。
リネンサプライに関する設備メーカーは日本には数社しかなく、なかなか画期的かつ革新的な設備をカスタムすることはできない。そんな状況下でも同社は最新テクノロジーを導入し、効率化を図るとともに、安全性・品質の向上に取り組んでいる。
近年導入したのは「シーツシェイキング乾燥機」。最終仕上げ前に予備乾燥を施すことによりロールアイロナーへの負担も減り、品質も大幅に向上した。続いて「ガウンフォルダー」。都市型ホテルでのガウン使用率増加のため、導入した結果、従来機に比べて約1.5倍の仕上げ能力を発揮。そして、「スーパーバックシステム」。こちらはコンピューター制御により洗濯物を天井から吊り下げ、重さや種別ごとに決められたレーンに待機。その後、洗濯機に運ばれ投入されるため、効率的な洗濯が可能となった。
こうした設備投資を行っていった結果、人の手で作業する部分が削減され、残業時間の減少にもつながっている。「とくに最近はインバウンドの増加にともない、年間を通して仕事が入ってきます。ですので、効率化を図った設備投資を行っていかないと追いつきません。とはいえ、作業工程の合間には必ず人の作業が入ります。そのための人員確保が今後の課題にもなります」と田中丸社長は分析する。
エンドユーザーに喜びと笑顔を与える
ホテルの開業ラッシュが続くなか、同社の売上も堅調に伸長している。また、病院関係の割合が減っているものの、老人保健施設は徐々に伸びてきている。なかでも、利用者(患者・入居者)の個人的な洗濯物をネットに入れて回収し、洗濯、個人別に乾燥・仕上げを行い、納品するという「ネットランドリーサービス(私物洗濯サービス)」が少しずつ知名度を上げてきたからだ。今後もこの分野は成長していくだろう。
このことから、同社の課題は市場確保というよりは、やはり人材確保が喫緊の課題だ。なぜ人材不足が続いているのかというと、単純にリネンサプライという職場の魅力が伝わりづらいという点だろう。しかし、前述した通り、リネンサプライ・総合クリーニング業界は、仕事を通して人々に清潔な日常を提供している。自分たちがしている業務が人々に喜びと笑顔を与えているという仕事に対する「意義」を理解すると、単なる作業員として働くという考え方はなくなるのではないだろうか。
さらに、同社では高齢者・障がい者・外国人の雇用促進も行っている。誰もが安心して働ける場所を提供し、地域社会への貢献も忘れない。
リネンサプライ・総合クリーニング業というフィールドで活躍したい方は、ぜひ玉屋リネンサービスの門戸を叩いてみてはいかがだろうか。
(了)
<COMPANY INFORMATION>
代 表:田中丸 昌宏
所在地:福岡市博多区博多駅南4-6-3
設 立:1964年8月
資本金:5,000万円
TEL:092-431-1313
URL:http://www.tamayalinen.co.jp<プロフィール>
田中丸 昌宏(たなかまる・まさひろ)
1960年2月生まれ、大阪府出身。近畿大学農学部を卒業後、住友林業に入社。2000年に玉屋リネンサービス(株)の常務に就任。03年、同社代表取締役社長に就任。法人名
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