2024年11月23日( 土 )

流通業界の2018年を振り返る(2)~HIひろせ、コーナン商事と資本業務提携

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 ホームインプルーブメント(HI)ひろせとコーナン商事が4月27日付で資本業務提携した。HIひろせは創業者の廣瀬瞬一会長が80歳と高齢で、順当なら子息の廣瀬一二専務が後を継ぐ。ホームセンター業界を取り巻く環境は厳しく、次世代への備えとして大手との提携を決めたと見られる。コーナンと組んだのは中澤孝志社長がコーナン経営陣と旧知の関係だったこともある。

 業界4位のコーナンはナフコの分厚い店舗網に阻まれ九州では12月初旬開設した筑紫野店を含め6店しかない。HIひろせを取り込めば一気に出遅れを挽回できる。

 コーナンが出資比率を10%にとどめたのは、提携効果をまず見極めるためで、成果が上がれば比率を高め、経営統合を視野に入れているとしている。当面、コーナンのプライベートブランドの供給や電子商取引での協力を進める。

 HIひろせはホームセンターと食品スーパーを併設した独自業態「スーパーコンボ」に出店の軸足を移している。これが奏功し、前期は微減収大幅減益だったものの、営業収益365億円に対し経常利益率2.62%と中堅ホームセンターが苦戦するなかで、まずまずの収益を上げている。

 それでも出資を仰いだのは、ホームセンターの先行きが厳しいことを物語る。業界では首位のDCMホールディングスが中部地盤で7位のケーヨーを持分法適用会社にするなど、再編が本格化する兆しを見せている。

(つづく)

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