窮地のライジングゼファー~救世主現れるも今後も多難(2)
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ライジングゼファーフクオカ(株)
餃子計画は5億円超を投入か
他方、今回のリーグ脱退危機をめぐっては、ゼファー球団のメインスポンサーであった(株)餃子計画(大阪市淀川区)が、「はしごを外したのではないか」という噂も囁かれていた。今回の一連の出来事について同社からは、「代表の専権事項なのでわからない」と回答があった。同社に近い関係者に取材を申し込んだところ、匿名を条件に電話取材に応じた。関係者の見解は以下の通りだ。
「餃子計画が、ライジングゼファーフクオカさんのメインスポンサーであったことは事実です。現在は保有していた株を譲渡し、ゼファーさんとの関係はなくなりました。ゼファーとの関係は、2018年(平成30年)にゼファーの神田社長が、以前より昵懇であった餃子計画の西研悟代表にゼファーへの出資・スポンサードを打診し、西代表が快諾したことが始まりです。神田社長がゼファー球団社長に就任時は、餃子計画が80%の株式を保有し、残りを神田社長がもちました。その後、福岡の地場企業などへ保有株を売却し、最終的に餃子計画の持ち株比率は49%となりました。そして、年間スポンサード契約の約定の金額は、12カ月分割で支払う約束でしたが、ゼファー球団の資金繰りが厳しいということで、19年2月までに残りを一括で支払ったといいます。株式以外にもさまざまな名目でゼファー球団へ資金を投入したということです」(「餃子計画」関係者)
続けて関係者は次のように語る。
「株取得含め、餃子計画がゼファーへ投入した資金は5億円を超えています。よって、ゼファー球団の資金ショートが表面化した際に、餃子計画が“はしごを外した”というのは、事実と異なります。今年2月に神田社長は、前述した通り年間契約の残りを一括で支払ってもらうことを依頼しました。それでもまだ資金が不足するので、別途追加で餃子計画側に資金援助を申し出ました。しかし、同社は神田社長の申し出を断りました。これまで神田社長のバスケットボールで福岡を盛り上げようとする姿勢に賛同してスポンサードを快諾したにも関わらず、残念ながら地元福岡での評価は芳しくなかったのです。具体的な事象についてはコメントを控えますが、神田社長の経営者としての才覚に疑問符が付きました。餃子計画が追加援助を断ったことでゼファー球団の窮地に手を差し伸べられなかったことに対しては、地元福岡県民に対して申し訳ない気持ちでいっぱいだ、とのことです」。
取材で判明したことは、ゼファー球団のメインスポンサーであった餃子計画が資金援助を断ったのが事実である一方で、それまでに相応の資金を投入していたことだ。同社が断った理由は、神田社長の経営マネジメント能力に疑義が生じたこと。つまり、事業計画に沿った営業を実践することができずに、球団経営の収支のバランスが崩れてしまったことがゼファー球団の資金ショートの最大の原因である。「理由は不明ですが、球団としての年間売上高を当初は4億円前後に設定していたのですが、後に5億3,000万円に上方修正しました。その修正した計画に達成することができなかったことで、資金繰りに苦しんだということです」(前出関係者)。加えて、餃子計画は保有していたゼファー球団の株を譲渡した。つまり株を売却し、売却した資金はゼファー球団の救済に充てるという内容の約定をゼファー球団とBリーグからの依頼で了承したという。ゼファー球団は“梯子を外された”どころか、手厚い資金的な支援を受けていたことになる。
ゼファー球団へ以上の内容および関連する事項について質問状を送っているが、5月7日現在、明確な回答はない。
(つづく)
【河原 清明】
<COMPANY INFORMATION>
代 表:神田康範
所在地:福岡市博多区比恵町16-26
設 立:2007年5月
資本金:4,800万円
TEL:092-409-4887
URL:https://r-zephyr.com関連キーワード
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