中国経済新聞に学ぶ~中国対米貿易黒字額はさらに拡大(前)
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中米が貿易戦争に突入して以来、中国当局は最初の貿易統計を発表した。中国税関総署は10日、今年1~5月の対外貿易輸出入データを発表した。税関のまとめた統計によれば、同期の物品貿易の輸出入額は12兆1千億元(約194兆円)に上り、前年同期比4.1%増加した。このうち輸出は6兆5千億元で同6.1%増加、輸入は5兆6千億元で同1.8%増加だった。
同時に、5月の輸出額は前年同期比7.7%増加し、伸び率は前月の2倍以上となり、市場の予想を明らかに上回った。5月の輸出回復傾向に牽引されて、1~5月の輸出額伸び率は1~4月を0.4ポイント上回った。意外なことに、対米貿易黒字が減少せず増加した。
データをみると、同期の対外貿易は安定した増加傾向が続いた。世界経済と国際貿易の成長が鈍化する外部環境に直面しながら、中国はグローバル貿易により多くの確定性を注ぎ込んだ。同時に、中国の対外貿易発展の質が向上を続け、貿易方式がさらに最適化し、輸出市場がより多様化し、対外貿易の担い手となる民間企業の役割も持続して強化された。
同期の対外貿易の輸出入には、一般貿易が急速に増加、かつ割合も上昇するという明確な特徴がみられた。中国の一般貿易の輸出入は7兆2,500億元で同6.1%増加し、対外貿易総額の59.9%を占め、前年同期比1.1%上昇した。このうち輸出は3兆8,200億元で同10.3%増加、輸入は3兆4,300億元で同1.7%増加。輸出から輸入を差し引いた貿易収支は3,917億8千万元の黒字で、黒字額は3.2倍に拡大した。多くの人が関心を寄せるのは、貿易摩擦が中米貿易にどのような影響を与えるか、米国が制裁で関税を上乗せすると対中貿易黒字は縮小するのか、ということだ。
今年1~5月のデータから考えると、貿易摩擦は中米貿易に確かに影響を与えたが、米追加関税はその対中貿易赤字を縮小しなかっただけでなく、かえって拡大させた。との結果は実に意外ではないだろうか。
中国商務部の高峰報道官は6日の記者会見で、「今年1~4月に中国が米国から輸入した大豆は431万トンで、前年同比70.6%減少した。ブラジルからの輸入は1,549万6千トンで、同46.8%増加した。アルゼンチンからの輸入は215万トンで、前年同期の23倍に増えた。豚肉の輸入については、1~4月には、中国が米国から輸入した豚肉は7万トンで同53.6%減少し、スペイン、カナダ、英国、オランダなどの国からの輸入は増加率が10%を超えた」と述べた。
1~5月の中米貿易額は1兆4,200億元で同9.6%減少した。このうち米国への輸出は1兆900億元で同3.2%減少、米国からの輸入は3,352億7千万元で同25.7%減少した。貿易収支は7,506億2千万元の黒字で、黒字額は11.9%拡大した。この一連のデータからわかるのは、中国の対米輸出はそれほど大幅に減っていないが、米国の対中輸出は大幅に減少し、米国の対中貿易赤字は縮小しなかったどころか、拡大を続けたということだ。
(つづく)
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