博多駅筑紫口の新たなランドマークに~「都ホテル 博多」9月22日開業へ
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JR博多駅の筑紫口前で開発が進められてきた「都ホテル 博多」が、いよいよ9月22日に開業を迎えるにあたり、同ホテルの運営を行う(株)近鉄・都ホテルズ(大阪市天王寺区)が17日、開業に先立ってメディア向けの内覧会を開催した。同ホテル総支配人の長尾修二氏は、「緑と水、そして光の3つをテーマに、特徴的な外観のホテルができました。これからは我々スタッフ一同が、かつての旧・博多都ホテルのサービスの心を引き継ぎながら、このホテルに“魂”を入れていきます」と意気込みを語った。
同ホテルは、同地で1972年9月から2016年3月まで営業していた「博多都ホテル」を建て替えたもの。「緑と水と光のホテル」を外観コンセプトとし、外壁を豊かな緑の植栽で覆いつつ、上階部分には“滝”が流れるという斬新なデザインが特徴。夜になると建物全体が埋め込まれた168本の線形のLED照明によって幻想的にライトアップされる。ビルの建築設計は(株)三菱地所設計、インテリア設計は(株)メック・デザイン・インターナショナルが担当し、施工は大林組・大日本土木JV。総事業費は約130億円。
地上13階・地下2階からなる「近鉄博多ビル」の地上3~13階部分が「都ホテル 博多」として運営されるほか、地下1階~地上2階部分には大賀薬局のフラッグシップ店やコンビニ、カフェ、もつ鍋屋など6店のテナントが入居する。また、博多駅の地下コンコースと直結しており、博多駅から徒歩1分という抜群のアクセスが特長。立地の良さを生かし、九州観光の拠点としての国内外の観光客をメインターゲットに据えるほか、ビジネス客からの利用も見込む。
ホテル最上階には、敷地内から汲み上げた温泉を用いたアウトドアスパと内湯からなる「SPA lucida(スパ ルシーダ)」が設けられている。アウトドアスパエリアでは、8mの高さから流れ落ちる滝のすぐ横で、プールやジェットバスなどに浸かれるほか、プールサイドでフードやドリンクを楽しむことも可能。開放的な空間のなかで、リラクゼーションとエンターテインメントの両方を満喫できる仕組みだ。そのほか、3階部分にホテルフロント・ロビーとカフェラウンジを、スパと同フロアの最上階にオールデイダイニングを備えている。
ホテルの客室は全208室すべてで30m2以上の広さを確保するとともに、上質な眠りをサポートするオリジナルベッドの採用や、洗い場付きの快適な浴室など、宿泊客に快適な滞在を提供すべく配慮がなされている。客室内の絨毯には博多織の献上柄をモチーフにした意匠を取り入れるほか、茶器には小石原焼を採用するなど、福岡・博多らしさも意識。ツイン137室、ダブル65室のほか、流れる滝に沿って位置するテラス付の特別室「ザ・テラス」も6室設けられている。
17日夕方から開かれた「オープニングレセプションパーティー」には、報道関係者を始め多数の招待客が参加。最上階のレストラン&バーではドリンクや軽食が振舞われたほか、ルーレットゲームを楽しむ招待客の姿も。アウトドアスパエリアには心地よい夜風が吹き付け、辺りが暗くなると博多駅周辺の夜景とともに、ライトアップされたプールや滝が招待客を魅了していた。
近鉄・都ホテルズが運営するホテルチェーン「都ホテルズ&リゾーツ」では、「都ホテル」「都シティ」「都リゾート」の3つのホテルブランドを有しており、今回開業する「都ホテル 博多」は伝統と品位を継承する都市型フルサービスホテルに位置付けられている。都ホテルズ&リゾーツ全体では、9月22日現在で総客室数5,777室のホテルを運営しており、今後2028年までに8,500室まで拡大していきたい考えを示している。
同ホテルは、一定以上のゆとりある客室やハイクオリティなホテル施設の設置など、一定の条件を満たすことで建設の際の容積率が緩和される福岡市の制度「ハイクオリティホテル建設促進制度」の第1号に認定されているほか、市が博多駅周辺において進めているプロジェクト「博多コネクティッド」の理念にも合致。開業後には、博多駅筑紫口の新たなランドマークとしても存在感を発揮しそうだ。
【坂田 憲治/長谷川 大輔】
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