2024年12月23日( 月 )

「簀子小学校跡地活用事業」優先交渉権者に、桜十字やJR九州からなる企業グループが決定

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全体 鳥瞰パース
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 福岡市が今年3月から事業者の公募を行っていた「簀子小学校跡地活用事業」の優先交渉権者として、(株)桜十字(熊本市南区)を代表企業とし、九州旅客鉄道(株)(以下、JR九州)ほか6社からなる企業グループが選定された。

 同跡地活用事業は、14年4月に統廃合によって閉校となった「福岡市立簀子小学校」(中央区大手門)跡地の活用を検討していたもので、学校施設が担っていた地域行事の場や災害時の避難場所としての役割のほか、大濠公園や舞鶴公園に近接する立地的特性を生かした魅力ある活用法が期待されていた。18年11月に活用方針が策定され、今年3月から事業者の公募を開始。

那の津通り側外観
那の津通り側外観
©2019 株式会社桜十字

 そして今回、桜十字を代表企業とし、JR九州、JR九州シニアライフサポート(株)、(医)福岡桜十字、(医)愛光会、(株)山下設計、(株)NAK建築事務所、(株)俊設計の計8社で構成されるグループが、優先交渉権者に決定した。

 同グループによる提案では、事業の基本方針を「地域を支える場所、再び。-Re すのこ-」とし、病院棟と高齢者施設棟の2棟のビルのほか、体育館棟や広場などからなる複合施設となる計画となっている。

 病院棟(11階建、延床面積約1万3,500m2)は桜十字が所有し、2~8階部分が病院およびデイケア施設、9~11階部分が介護型有料老人ホーム(105室)となるほか、1階部分にはカフェも入居する。

 一方のJR九州が所有する高齢者施設棟(13階建、延床面積約1万2,700m2)では、1~13階部分が自立型有料老人ホーム(189室)となるほか、1~2階部分にドラッグストアを始めとしたテナントが入居。

イベント広場のマルシェ
イベント広場のマルシェ
©2019 株式会社桜十字

 また、1階部分の一角には、通常時は地域の交流拠点となるほか、災害時の拠点としての活用も見込まれる地域交流センター「すのこハウス」(約140m2)も設けられる。なお、導入される自立型有料老人ホームは、JR九州シニアライフサポートが手がけるシニアマンション「SJR」ブランドとなる公算が高い。

 そのほか敷地内には、地域行事などの場や災害時の避難場所となる広場(約3,000m2)や体育館(2階建、延床面積約790m2)、2棟のビルに挟まれたイベント広場やくつろぎ広場なども整備。大濠公園や舞鶴公園などの周辺エリアとも連携して、地域の魅力向上に寄与していくことが期待される。

 今後は、11月に市との基本協定締結を経て、来年3月に事業契約が結ばれる。事業期間は70年間で、開業は2024年1月を予定している。

【坂田 憲治】

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