福岡のマンション戦線で、異常な傾向が目立ってきたとあちこちで言われている。竣工したマンション一棟を同業者に転売する動きが出てきたのだ。
地元業者は土地の仕入れにあくせくするが、うまくいかない。資金繰りにも変調をきたし、バタバタしてきた。対照的に地場大手、全国大手は相変わらず派手な土地仕込みを続けており、高級マンションを販売中である。「福岡には、まだまだ金持ちがいるのか」と不思議がられることも事実。
そういう景気のいい話も多少は聞こえてくるが、販売戦線がピークを過ぎて下降線を辿り始めたのは間違いない。業者は資金繰りの為にマンション売り出しの中断ができない。だから赤字でも転売するという苦渋の選択を余儀なくされる。
不振の原因として、この5年間の売れ行き実績に対し、供給が倍になっていると指摘する業界関係者もいる。典型的な供給過多の販売不振状態ということになる。金融機関も面倒をみる余裕がなくなった。販売の変調が本格的な不振へと移行するかどうかの分岐点に立っているようだ。
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