【癒着の福岡県政】民主系会派や国民民主党県連も現金授受について調査へ~労組も調査対象とする必要性
福岡県議会の正副議長ポストをめぐり現金授受が行われた疑惑は、自民党だけでなく旧民主系会派にも波及している。
国民民主党福岡県連は21日、県連所属の地方議員12人を対象に聞き取り調査を行うことを発表した。また同日付で、県連代表を務める大田京子福岡県議が【福岡県議会における正副議長ポストをめぐる疑惑に関する国民民主党福岡県連の対応について】との文書を公表した。
国民県連には大田氏と、副議長を務めた守谷正人県議の2人が所属しており、守谷氏は2017年5月から18年5月の1年間副議長を務めた。
メディア各社の報道で、自民党県議団だけでなく、立憲民主党・国民民主党、社民党、無所属議員でつくる民主県政県議団の副議長経験者からも自民党県議幹部に多額の金銭を支払ったとの証言があり、国民県連も調査を行うことを決めた。党本部の顧問弁護士による調査は8月中旬ごろには終わるという。
また、民主県政県議団は、「報道されているようなことはない」と否定していたが、支持団体や県民の声を受け、21日の会派総会で副議長を務めた元県議に対し、聞き取り調査を行うことを決めた。
問題は調査方法であるが、強制力はなく、あくまでも任意の調査である。どこまで実態が解明されるのか疑問視する県民の声は少なくない。支持団体である労働組合の関係者からは「副議長ポストを得るために組合にカネを出させたのではないか」と指摘する声もある。
麻生県政以来の癒着関係
95年に麻生渡県政が誕生して以降、それまでの革新県政下でいがみあってきた自民党と旧社会党がともに知事を支える県政与党となり、その後、旧社会党の多くが民主党に合流していくなか、県政与党である自民と民主を中心とした県政与党による議会運営が現在まで続いてきた。時期によって会派の変動はあるが、自民・民主と公明党、福岡県農政連の会派・緑友会が県政与党とされ、副議長ポストを融通しあい、各常任委員会正副委員長ポストや国に送る意見書も、4会派で談合し、共産党だけが野党としてオール与党体制を批判してきた。
23年4月の県議選で共産党県議がゼロとなって以降、議会でのチェック機能が働かなくなった。
福岡県議会の正副議長ポストをめぐる金銭授受問題が公になるまで「地方には地方の事情がある」と述べ、一部メディアの名前を挙げ「(海外出張批判など)マスコミ報道がおかしい」と、旧民主系県議のなかには自民党や蔵内議長を忖度した発言を行う県議がいた。
今回の県議会問題の背景に自民党内の政争が見え隠れすることは事実であるが、国政では対峙する自民と旧民主系が福岡県議会では癒着した関係にあることに多くの県民が疑念を抱いている。
民主系会派は、お手盛りの調査にとどまらず、支持団体である労働組合も含めた調査を行うべきである。中途半端な調査で終わらせるようなことがあれば、県民の信頼回復にはつながらない。
【近藤将勝】









