接客業のマスク着用は有りか無しか~都内を行き交う人々を見て思う
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マスク着用率高し~東京駅構内
下の写真は、18日午後3時頃の東京駅構内の様子である。1日あたりの乗降客はJR、東京メトロなどを合わせると優に80万人を超え、昼夜を問わず人が行き交う巨大ターミナル駅の1つ。平日昼下がりにもかかわらず、スーツを着たビジネスマンだけでなく、一般の旅行者やスーツケースを手にした外国人観光客の姿をよく見かけた。往来する人々を見ると、全体的にマスクを着用している人の割合が多いように見受けられる。
駅構内のお客様さま窓口で働く駅職員は、マスクを着用して案内業務を行っていた。
同じく駅構内にあるお土産・弁当屋と、食料品売り場。店内の従業員だけでなく、外で商品の案内をする従業員に至るまでマスクの着用が徹底されていた。
接客業のマスク着用は有りか無しか
記者は20代の頃、接客業に従事していたが、当時は基本的にマスクを着用しての接客は「御法度」とされていた。風邪を引いていても鼻水が止まらなくても、人前に出る際はマスクを外して接客するよう指示されていたものだ。理由は、「接客業は笑顔が基本だから」「お客さまに顔が見えないので不快感を与える」「こちらの表情が伝わらず、お客さまに安心感が与えられない」など。当時言い聞かされていたそれは、接客業に従事する者として「当たり前のこと」と捉えていただけに、この光景はある意味「異様」に映った。
接客業のマスク着用は是か非か――記者が独自に調べたところ、数年前から肯定意見も聞かれるようになったが、それでも依然として否定的な意見が大半を占めていた。しかし今回の場合のような「もはやそうも言っていられない状況」になったことで、逆転現象が生じている。すなわち、いまだに人前でのマスク着用を禁止している企業に対し、厳しい意見が相次いでいる状況だ。
こうしてみると、我々は知らず知らずの間に、誤った常識や古い価値観を刷り込まれていることに気づかされる。そして、その考え方や価値観は、ふとしたときに一瞬で変わる。物事に対する誤った偏見や認識をもっていないか―今一度、自らを見つめなおす必要がある。
【長谷川 大輔】
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