カンボジア地雷原跡地の活性化を目指して(前)
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「CMCコーントライ夢中学校」vs「CMCトゥールポンロー中学校」
サッカー交流大会2月16日、第24次CMCスタディツアーの最中に「CMCコーントライ夢中学校」のグラウンドで開催されたサッカー交流大会。同じバンティアイミエンチャイ州にありながら、これまで一度も交流したことがなかった「CMCコーントライ夢中学校」(2008年9月26日落成)と「CMCトゥールポンローみおつくし中学校」(10年12月2日落成)の2校がジリジリと照りつける太陽のもと、身体を宙に舞わせながらぶつかり合いました。約350人が集まり、熱気に包まれた交流大会を(一財)カンボジア地雷撤去キャンペーンの大谷賢二理事長がレポートする。
村の活性化に向けてサッカー交流大会初開催
(一財)カンボジア地雷撤去キャンペーン(以下、CMC)は、カンボジアでの地雷・不発弾被害者ゼロを目指し、これまで22年間活動してまいりました。そのなかで、地雷被害者は約70分の1に減り、同時にプノンペンを中心とした都市部は驚異的な発展を遂げてきました。
残念なことは、そういった現状のなかで格差が広がり、地雷原など農村や僻地が発展から取り残されているという事実です。CMCでは現在、教育・経済格差をできるだけ解消するために、学校建設や就業支援を行っています。
今回は、普段はめったに自分の村から出る機会のない生徒たちが他校の生徒と交流することで子どもたちだけでなく、村人の交流が増え、双方の村の活性化につながることを目指してサッカー交流大会を企画しました。
乾季真っ盛りのなかで始まった式典
大会当日は、バンティアイミェンチァイ州オーチュロウ地区教育局のハイダラ氏、同じく警察署長のラッ・ボンチュン氏なども列席してセレモニーが始まりました。主催者を代表して、今回の開催意義について簡単に説明しました。
続いて「CMCコーントライ夢中学校」のスポンサーである「夢スクール2008」の曽和英徳理事長、現地のプロサッカーチーム「アンコールタイガーFC」から木米貴久氏が挨拶し、贈呈式に移りました。
曽和理事長からコーントライ夢中学校の男女32名の選手に新調したナンバー入りのユニフォームとシューズ。私からトゥールポンロー中学校の男女32名の選手に同じくユニフォームとシューズを贈呈しました。
また、木米氏からは「ワンボール・プロジェクト」として64名の選手全員にサッカーボールが1つずつ手渡されました。選手全員が、真新しいユニフォームに着替えた後、チームごとに記念撮影。みんな颯爽とした姿で写真に納まりました。
それから、アンコールタイガーFCの選手たちによるサッカー指導が始まりました。地雷原の子どもたちは、プロサッカーチームの選手から指導を受ける機会がないので、みんなうれしそうにかつ真剣に取り組んでいました。
(つづく)
<プロフィール>
大谷 賢二(おおたに・けんじ)
1951年福岡市生まれ。福岡県立福岡高校、九州大学法学部卒。98年5月にNGOカンボジア地雷撤去キャンペーン結成。2008年12月にアジア人権基金より「アジア人権賞」を日本人として初受賞。11年4月に(一財)カンボジア地雷撤去キャンペーンを設立、理事長に就任。関連記事
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