【コロナに負けない(13)】ピンチの度に成長を遂げる中国人経営者
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JTL(株)
中古ブランド品の販売を手がけるJTL(株)(福岡市博多区神屋町)。同社には、これまで中国、台湾、タイ、アメリカ、イギリスのショップオーナーたちが、同社が保有するルイ・ヴィトンなどのバッグや衣類の買い付けにきていた。日本には状態が良い年代物の中古品が数多く流通しており海外で人気が高いという。
ところが、「コロナショック」により、そうしたクライアントの訪日手段が断たれた。そこで、李社長は通販サイトを立ち上げる一方で商品リストを作成した。これまでに培った経験・実績で、実物を見なくても品質に対する評価は高かった。海外の「巣ごもり消費者」のニーズを捉え、この2月は前年を超える売上を叩き出した。
「もともと弊社はピンチを糧に成長してきた」と代表の李氏は語る。博多区の自宅で創業した当初は中国のECサイトに出店し、化粧品を販売していた。その後、規制が強化され、売上が激減すると、主力商材を腕時計や健康食品に変更。文房具販売では一度に何十万本も販売したことがある。16年頃からはブランド品に進出。海外客が買い付けに来るようになった。
業容拡大にともない今年、博多区金の隈から現住所の5階建て事務所に移転。1万点前後のアイテムを保有している。
こうしたなか、コロナ問題が発生すると即座に対応して増収につなげた。特需が一巡して落ち着くと見ているが、今度は国内のバイヤーたちが来店するようになり、リアル店の売上が延びそうな気配だ。
スピード経営ができているのは独自の組織運営にある。「誰が何をやってもいい」と従業員の声を吸い上げて即座に反映し、明確な部署を確立せず、多忙な際は、皆で業務を補完するようにしている。それらがニーズや課題の顕在化と解決に役立っているという。
今後は海外の取引先を代理店にする計画がある。「中古ブランド品の供給も一巡する時が来る。その時は、また新しい商材を見つける」外部環境の激変は同社にとってのチャンスである。
JTL(株)
代表:李 成倫
所在地:福岡市博多区神屋町4-2
電話:092-586-6457法人名
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