エンターテインメント業界、コロナ直撃で感染防止対策へ
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各社は感染防止対策、イベントは中止・延期も
新型コロナウイルスの影響が直撃しているエンターテインメント業界。外出を控える人が多いなか、各社はどう対応しているのか。
全国でミュージカルを上演する劇団四季では、3月10日の安倍晋三首相の大規模イベント自粛の要請継続で中止していた『アラジン』『ライオンキング』などの公演を24日から再開。「公演を再開した後も、来場に不安がある観客向けに4月30日公演分までチケットの払い戻しで対応する。今後も政府の発表などの状況を見ながら判断して、最新情報をウェブサイトで告知していく」(四季(株))。
公演再開後は、赤外線サーモグラフィ装置でのチェックと検温を入場時に実施する。37.5℃以上の熱がある場合は入場を断り、チケットを払戻しする方針だ。また、劇場内ではマスクの着用を推奨している。劇団四季では、新型コロナウイルス感染者が観劇した場合に備えて、同一公演の観客に連絡が取れるよう、政府の要請により観客の連絡先をウェブ登録するシステムを準備しているという。
大規模なコンサートや野球観戦を開催する㈱東京ドームでは、3月中はイベントをほぼ控えてきた。3月に開催予定だったコンサートやプロ野球のセ・リーグ公式戦は中止・延期している。
「コンサートや野球などのイベントでは、東京ドームは場所を提供している立場だ。4月以降に開催するかどうかは、各イベント主催者の判断による」(㈱東京ドーム)。東京ドームシティのアトラクションも、3月末まで臨時休園している。4月以降の再開は、今後の状況により判断する見通しだ。
開催可否の判断や営業時の衛生対策など、エンターテインメント業界各社が政府要請の動向を注視している。政府の方針が、業界を左右するといっても過言ではない。
映画館は上映作品が延期、視聴が伸びる動画サイト
映画館は、通常通り営業している施設が多い。だが、子ども向け作品など映画配給会社の判断で延期されている作品も多く、上映作品数そのものが減少している。
「2月中旬から、新型コロナウイルスの影響が少しずつみえてきた」という声もある。各映画館では、入場者の体温測定や1人ずつ間隔を空けて座るようチケットを販売するなど対策している。また、チケットの払い戻しを行うTOHOシネマズ㈱など、顧客の体調には慎重に対応する方針がみえる。
外出をともなう娯楽サービスが大きな影響を受けているなかで、家での動画鑑賞は増えているのだろうか。㈱NTTドコモによると、dTV(ディーティービー)の動画サイトでは、今年2~3月の平均視聴数は1月と比べて、動画ごとの個別課金で10%増、月額見放題では5%増と伸びている。やはり家で過ごす娯楽のニーズは固いようだ。
※3月23日時点の情報に基づく
【石井 ゆかり】
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