カジノ×ゲーム×オンラインで新市場の形成目指す、中村龍道氏の挑戦(2)
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カジノと聞くと「ギャンブル」のイメージが先行するが、それはあくまで利用者側の視点。運営者側から見れば、一口にカジノと言っても、「総合金融サービス業」などさまざまな事業領域を兼ね備えたハードとしての魅力がある。しかし、施設内で提供されるサービスである限り、使用できる空間には限度がある。「国境を越え、世界中の人々に娯楽を」。この思いのもと、中村龍道氏が目指したのがカジノ×ゲーム×オンラインだった。
(聞き手:(株)データ・マックス 代表取締役 児玉 直)
コロナ禍で変わる世界(つづき)
――働き方の話がでましたが、どのようにシフトチェンジしていくと考えられますか。
中村 現実世界ではコロナの感染拡大防止の観点から規制がかかり、従来通りの仕事ができなくなる、あるいは仕事を失う人が増えています。しかし、デジタルのなかの仮想世界にはコロナの脅威も届きません。仮想世界は誰もが再チャレンジできる世界なのです。
パチンコホールを例に挙げます。現実世界でオープンさせようと考えたら、許可申請、人脈、開店資金、不動産など、地域にもよりますが、数十億円の資金が必要となる場合が一般的です。これが仮想世界になると、エンジニアやIT企業と提携することで、誰でもオープン可能となります。主婦の方が家事の合間に、仮想世界でパチンコホールのオーナーになり得るのです。
副業で月5万円前後だったものが、仮想世界を介してビジネスが大きくなるチャンスがあります。アフターコロナの世界は、デジタルを介することで稼ぐ機会の平等が達成された世界になるかもしれません。もちろん、企画、戦略次第ですが・・・。努力した分が正当に評価され、世界を舞台に活躍できる可能性に満ちている。素人とプロの垣根がなくなる世界ともいえます。
(つづく)
【文・構成:特別取材班】
<プロフィール>
中村 龍道(なかむら・りゅうどう)
1969年6月生まれ、鹿児島県出身。95年、大手土木・建築資材販売・レンタル企業で経験を積んだ後、起業。地元鹿児島を拠点に飲む温泉水の販売、温泉水を使用した基礎化粧品の販売を展開し、成功をおさめる。その後、2004年に中国に渡り、当時としては珍しい日本人向けのナイトクラブを4店舗運営。現地で評判になると同時に、その経営手腕が高く評価され、06年、中華人民共和国・趙紫陽(ちょう しよう)元総理の実子、趙衛國氏らの協力を得てマカオ特別行政区で事業を開始する。
以降、マカオを中心に北京、大連などで精力的に事業を展開。地元鹿児島産の製品やサービスの中国市場での定番化にも尽力した。10年代に入ると米国・ラスベガス市場に参入。ZANN CORPORATIONを買収し、カジノ総合事業を中心としたリゾートプロジェクトやインドネシア、香港、マカオ、中国、台湾などの企業と共同で多岐にわたる事業をスタート。香港、シンガポールでクルーズ事業ZANN CASINOクルーズをグランドオープンさせると、業種の垣根を越え、アパレル、不動産開発などで数々の実績を残す。
現在もマカオ、アジアを中心に、地域振興による世界平和と繁栄を目的として、清濁併せ呑む覚悟をもって活動している。
ZANN CORPORATION Chairman、中華人民共和国陝西省韓城人民政府顧問。法人名
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