2024年12月24日( 火 )

世界平和に向けて(2)~ベトナム人元技能実習生インタビュー

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 NetIB-Newsでは、世界平和を実現する一助となるべく、外国人留学生・技能実習生などに関するトピックを取り上げていく。今回は、DEVNET Internationalから提供していただいた3名のベトナム人元技能実習生(いずれも現在はベトナム在住)のインタビューを紹介する。彼らはどのような思いで日本にきたのか、そして技能実習が彼らの帰国後の人生にどのような影響を与えているのであろうか。

元実習生・TANさん

 TANさんはベトナムのフエ出身の現在25歳、独身である。 
彼は2016年から2019年までの3年間技能実習生として、愛知県にある自動車部品を主体とする鋳造・機械加工、塑性加工、音響製品の製造・販売をしているアイシン高丘で働いた。3年間の実習を終え、2019年9月にベトナムへ帰国し、WIN CRAB という店名のカニの販売事業を始めた。

 TANさんは3年間の日本での技能実習を通して学んだ忍耐、勤勉、努力と経験が、現在の仕事に非常に役に立っていると思っている。 

 現在の事業計画は日本で考えた。毎週末早朝4時、5時に魚介類を市場で購入すると新鮮で安いので、消費者に良質な物を低価格で届けられると思った。日本での実習生活のなかで、事業計画を練り、ベトナムに帰国後、企業することにした。事業資金は約35万円であった。 

 日本での技能実習が終了後、直ぐに親類より信頼の置ける仕入先を紹介してもらい、管理や展開しやすいケータリング事業をモデルとした。4人の従業員を雇い、配達や調理等の担当に任せ、協力しながら業務を行っている。

 事業はうまく言っており、当初のCAMAU以外のカニも取り扱い販売している。また、魚介類だけでなくできたての料理も販売しており、750円から提供している。注文された商品はバイクで配達もしている。 

 すべてのお客さまに満足して貰えるようにさまざまな味付けや(フエ地方だけでなくほかの地域の風味)料理法に対応している。安定の顧客が居るので、毎月の出前の売上は、約75万円である。

 TANさんは、ケータリング事業の拡大と同時に、近いうちにレストランも広げたいと考えている。魚介類の多種多様なメニューに適応し、オリジナル料理を考案するために、日本人の寿司職人からつくり方を習いたいと思っている。

元実習生・NHAMさん

 NHAMさんはベトナムのゲアン出身、現在28歳、独身である。2019年9月に愛知県にある自動車部品を主体とする鋳造・機械加工、塑性加工、音響製品の製造・販売をしているアイシン高丘での実習を3年間終えた。帰国後、建設の会社でM&Eエンジニア(Mechanical and electrical engineer)として仕事をしている。

 実習の初期で、日本語が壁になり、日常生活や仕事のなかで困っていたが、勉強を頑張って、だんだん慣れるようになった。
3年間アイシン高丘工場で身につけたのは仕事に対する責任感である。現在の仕事にも役に立っている。

 帰国後の就職活動では、日本での3年間の実習経験と、外国語として日本語が話せるというアピールができた。これをきっかけになって面接に合格したほかの同僚と比べ、給料が少し高かった。日本での技能実習をした成果だと思う。

 現在の職場は、快適な環境であり、日本での技能実習を通して培われた仕事に対する姿勢を忘れずに、真面目に取り組んでいる。
 現在家族と一緒に幸せに暮らしている。日本での実習目的(日本の文化と技術を学ぶこと、日本の生活を体験すること、家族に支援するためお金を稼ぐこと)は達成した。

 将来は家族をもち、ベトナムにある日本企業に勤めたいとの思いを抱いている。

元実習生・NGHIAさん

 NGHIAさんはベトナムのタンホア出身、現在27歳、独身である。2019年9月に愛知県にある自動車部品を主体とする鋳造・機械加工、塑性加工、音響製品の製造・販売をしているアイシン高丘での実習を3年間終えた。

 日本での技能実習が終了、帰国後は、携帯電話の通信販売事業に取りかかった。

 日本での技能実習は大変だったけれど、有意義な時間だった。一番記憶しているのは「安全第一」というスローガンである。実習先では、当然のように全員が労働の手順を守っていた。できるだけエラーに遭わないように丁寧に作業に集中して従事することを、実習を通して学んだ。

 日本での実習を始める前は、精神面および経済的面で両親に頼っていた、3年間の日本での技能実習での経験を通して、現在は完全に自立している。また、自分の言動や行動に責任をもてる用になった。これは技能実習制度を通して達成したい目標であったので、思い通りになったと思っている。

 帰国後、最初の資金は約100万円で通信販売事業をスタートした。現在事業は安定している。毎月の携帯電話の販売数が約20台、営業利益は約7.5万円である。今年の終わりまたは来年の初めぐらい、電話ショップを開こうと思っている。電話ショップの他に、質屋などの事業化も考えている。家族ももちたい。

(つづく)

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