財務コンサルとワンストップ税務会計で「イメージ」を論理的「経営戦略」へ昇華
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アストル(税)
38年にわたる税務コンサルの実績 法人化で「事業規模拡大」へ
筑豊地方・飯塚エリアを中心に、38年にわたって福岡県内を始め、全国・海外の顧問先まで税理士業務や節税アドバイスを行ってきた林田事務所は、フランス語で「恒星、星、天体」を指すastre(アストル)を冠したアストル(税)として新たな道を歩み始めた。
「家業からの脱却、そしてグループとしての規模拡大を目指すためです」と法人化の理由を語るのは、法人代表・林田俊一氏の子息でアストル(税)の副代表を務める林田俊貴氏だ。俊貴氏は、飯塚市や大牟田市での税理士事務所勤務を経て税理士登録。2015年には福岡市博多区で税理士事務所を開業した。17年8月の法人化により、アストル(税)福岡支店の支店長も兼務している。
俊貴氏は開業以来、税理士による記帳代行に頼らない経理システムの導入に意欲的に取り組んできた。TKC財務会計システム(※1)を顧問先に導入するなどの支援を行い、経理システムの構築およびチェック、事業に関する提案、月に一度の客先訪問による業務把握と財務に関するアドバイスなどを行っている。法人化から3年を越え、徐々にではあるが、本店との連携により組織化も進んできたという。
既存の仕組みを見直し会計コンサルへの挑戦
「顧客が儲かることが一番の喜びです。そして、その顧客がどんどん規模を拡大して成長していく姿をたくさん見たいですね。また、当法人の理念は、『当法人に係るすべての人々を幸せにすること』です。顧客だけでなく、従業員にも幸せになってもらわなければなりません」と俊貴氏は話す。
フィンテックの台頭などがあり、今まで通りの会計処理だけでは近い将来必ず淘汰されるという危機感から、俊貴氏は財務コンサルに注力してきた。税務申告に必要な決算資料の作成だけでなく、会計資料の正確性や適時性の確認、経営者が素早く正確に意思決定するためのアドバイスに力を入れてきたのだ。
とくにコロナ禍では、資金調達や自社のコスト体質の分析、新規サービスへの投資など会計の重要度はこれまで以上に大きくなっていくだろう。
「コロナ禍によって、会計処理業務の在り方が大きく変わり、会計を中心としたコンサルティングの役割が、より社会に求められるサービスとなってくるはずです。計数の裏付けをもって、経営者の目標を具現化することが我々に求められていることだと認識しています。グループとしての強みを最大限に生かして、顧問先と一緒に成長していきたいと思っています」(俊貴氏)。
月次の決算書から、経営者の目標に沿って資金繰りの課題や事業の強みをアドバイスし、経営戦略をともに策定する。言語化しにくい部分を数字に裏打ちされた資料から言語化していく、というのが俊貴氏の考える財務コンサルだ。
公職でも社会貢献に尽力 カンボジアで私財投じ小学校
代表の林田俊一氏は法人化の理由について、「おかげさまでゆっくりとしたスピードではありますが、顧客数は徐々に増加しています。事務所創立40周年を迎える2022年までに、次の世代を見据えて、しっかりとした組織をつくっていくことが目標です。私の代はもうすぐ終わり、次の世代に変わっていきます。そのときに、若い人たちに何が残せるのかということを常に考えています」と話した。
俊一氏はこれまで、徹底した顧客・現場主義に基づき、アメリカや台湾、カンボジアなど海外各国への視察も精力的に行ってきた。また、「社会から受けた恩恵を還元するため」(俊一氏)に、18年7月から19年6月まで、福岡のライオンズクラブ(337-A地区)の地区ガバナー(※2)を務めた。そして、ガバナー任期を締めくくる19年6月、CMC(カンボジア地雷撤去キャンペーン)を通じて私財を提供し、カンボジアに小学校を落成。校名は氏にちなんでCMCセクソク林田小学校と名付けられた。
小学校の落成式には、カンボジアの行政関係者や子どもたちも参加。バッタンバン州知事からは、感謝状と勲章も授与された。「12年から、何度もカンボジアを訪れました。若者の純粋さに触れ、感動するとともに教育機会の乏しさを感じていました。カンボジアの教育格差を少しでもなくし、セクソク村から多くの知識人を輩出できれば」と俊一氏は話した。
続けて俊一氏は、「国内でじっとしていてはいけません。日本から外を見つめるのではなく、外から日本、そして飯塚を見つめる必要があります。我々の中心顧客である中小企業が海外進出するとき、いつでもアドバイスできるよう情報収集とパイプの構築をしておきたいのです」と強調する。
22年の創立40周年を目前に控え、アストル(税)は長きにわたり積み重ねた知見、そして他士業とのアライアンスにより、難易度の高い相談にも対応できる体制を整えつつある。次代を担う若手メンバーも育ってきており、法人の経営方針を決定するプロジェクトチームには若手の幹部も多く参加している。41年目からは、林田グループが手がけてきた社会保険労務士業務や企業法務、経営指導、IT活用サポートなどの総合ビジネス支援サービスとのさらなる相乗効果を図り、俊貴氏をはじめ次の世代を担う人材が創業者の思想を引き継いでいくことに期待したい。
※1=会計事務所や税理士事務所、地方公共団体などの情報サービスを行う(株)TKC(栃木県)が提供する会計システム
※2=地区ガバナー:国際協会の役員として、国際理事会の一般監督のもとに、所属地区における国際協会の代表者
<COMPANY INFORMATION>
代 表 :林田 俊一
副代表 :林田 俊貴
創 業 :1982年6月
設 立 :2017年8月
本 店 :福岡県飯塚市椋本509-5
TEL :0948-22-7427
福岡支店:福岡市博多区吉塚本町2-44
TEL :092-624-1170
URL :http://www.new-concept.co.jp/hayashida
<プロフィール>
林田 俊一(はやしだ しゅんいち)
1950年4月、福岡県生まれ。嘉穂高校、国士舘大学、同大学院を卒業。82年に林田税理士事務所を開業した。飯塚倫理法人会会長、ライオンズクラブ国際協会337-A地区ガバナーを歴任。2017年8月の法人化にともない、アストル(税)の代表に就任した。著書に『黒字をつくる社長 赤字をつくる社長-うちの会社は大丈夫か』『赤字を黒字にした社長-500社を持つ顧問が明かす、成功の7法則』(ともに01年、祥伝社刊)など。林田 俊貴(はやしだ としき)
1978年11月9日、飯塚市生まれ。嘉穂高校、東京経済大学、国士舘大学大学院を卒業後、飯塚市や大牟田市での税理士事務所勤務を経て、2015年2月の税理士登録と同時に林田俊貴税理士事務所を開業。17年8月の法人化にともない、アストル(税)の副代表に就任した。関連キーワード
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