2024年11月21日( 木 )

街をデザインすることで地域貢献 時代を越えて残る住まいを提供

記事を保存する

保存した記事はマイページからいつでも閲覧いただけます。

印刷
お問い合わせ

西武ハウス(株)

「モントーレ」シリーズで街をデザインする

 西武ハウス(株)は、「デベロッパー業務を通じて広く社会に貢献する」という経営理念のもと、環境・プラン・品質・デザインあらゆる点で「つくり手が住みたくなる住まい」を追及している。さらに、サステナブルな社会および成長を実現するため、企業活動を通した社会課題の解決と地域への貢献を社是とし、「まちづくり・住まいづくり」を行うマンションデベロッパーとして福岡で高い知名度を誇る。

 同社は、現会長の豊福清氏が不動産業界で積んだ経験を基に、1983年8月に個人事業として創業したのが始まり。85年7月に法人化し、87年11月には自社企画の分譲マンションブランド「モントーレ」シリーズの展開をスタートさせた。第1号となる「モントーレ地行」を皮切りに、近年では「モントーレ舞鶴ベイレジデンス」や「モントーレ東比恵クレア」「モントーレ香椎浜サーフタワーセンターコート」など、多くのマンションを供給している。

 企業理念に「時代(とき)を越えて残るもの」を掲げており、ブランド名「モントーレ(壁時計・置時計の意)」も、企業理念に由来する。同社は、福岡のデベロッパーとして初めて住宅性能表示制度に対応した分譲マンションを発売するなど、品質への強いこだわりをもつ。業界からの評価は高く、2012年には「モントーレセントラルベイコート」で福岡市から耐震性表彰を受賞。15年には、(一社)全国住宅産業協会から優良団地表彰を受賞するなどの実績がある。

 今年37周年を迎えた同社が販売に注力しているのが、「モントーレ香椎浜サーフタワーセンターコート」(福岡市東区香椎浜3丁目、地上32階、総戸数587戸)だ。同物件はモントーレ香椎浜マンションプロジェクトの最終章として建設された超高層タワーマンション。民間分譲マンション単棟と単独事業者としての供給数はともに九州最大規模を誇っており、「2019年(1月〜12月期)福岡県・分譲マンション販売実績ランキング」(住宅流通新報社調べ)の実需型部門で堂々の第1位を獲得した。

モントーレ香椎浜サーフタワーセンターコート
モントーレ香椎浜サーフタワーセンターコート

先行き不透明な経済状況のなか、事業承継 足元を固め、次のステップへ

 同社のマンション販売事業は順調に推移しているものの、外的要因による見通しは予断を許さない。消費税率引き上げにともなう消費の冷え込みや新型コロナウイルスによる経済への波及など、不透明な経済環境が続いている。そんななか、今年3月に豊福清氏が会長に就任し、豊福祐右氏が社長に就任。祐右氏は14年4月にソリューション部門を設立し、6年間で同社の事業収益の柱の1つへと成長させた実績をもつ。部門設立1年目は29億円の売上高だったが、20年2月期の売上高は72億円にまで伸長。これは同社売上高145億円のおよそ半分だ。こうした実績を重ねてきた祐右氏だが、現在もさまざまな部署を行き来しながら社員たちと肩を並べて業務に励んでいる。

 祐右氏は、「社長に就任したからといって、業務は大きくは変わりません。しかし、気のもちようや心構えなどは変わりました。ちょうど新型コロナウイルスの流行と重なった時期での事業承継でしたので、考えさせられましたね。会社での業務や社内での体制はあまり変わりませんでしたが、1つの要因で多大な影響が出ることもあるという、ある種の教訓を得ることができました。同時に自分の考えがおよんでいなかったことも反省する機会になったと思います」と、謙虚に語る。

清掃活動を通して、福岡市道路サポーターに認定された

 続けて、「会長は経営者としてのリスク判断能力と、長年築いてきた金融機関・建設会社さまとの信頼関係を併せもっていますが、私はまだまだ修行中の身ですので会長と同じことができるとは思っていません。社長就任から半年が経ちましたが、急に大きな変化をもたらすようなことは考えず、むしろ1〜2年かけて堅実に足元を固めていきたいと思います。コロナ禍もあり、この6月からはより一層の効率化を図り、週休2日制度を導入しました。個々人のスキルアップを図るとともに時代のニーズに対応していくための情報共有を大切にするなど、みんなで学んでいくスタイルを確立します。社員たちがやりがいをもち、働きやすい環境づくりにも力を入れていきます。

 また、モデルルームには10月から新型コロナウイルス感染防止対策強化のためにウイルス除去装置などを設置する予定です。少しでもお客さまに安心してきていただけるよう、できることから始めていきます。今後は毎年3棟、計150戸を目安に、継続してお客さまに提供できる体制をつくっていきます」と抱負を語る。

福岡をより良い街にしていくため、ものづくりへのこだわりを追求する

ウミネコザクラ24本、オタフクナンテン288株を福岡市に寄贈

 地場マンションデベロッパーとして、地域住民が安心して住める美しいまちづくりに貢献してきた同社は、持続可能な世界の実現に向けてSDGsの推進にも力を入れている。子ども食堂や学校への寄付のほか、福岡市の取り組みである「1人一花運動」への参加、本社前から舞鶴公園へ延びる道路(舞鶴港線)の街路樹として福岡市へ桜を寄贈、環境保全意識の高揚を図るための毎月の清掃など、さまざまな社会貢献活動を行っている。

 「お客さまの一生の財産に関わっている当社では、永く快適に過ごしていただけるように、常に『ものづくりへのこだわり』と長期的な視点が欠かせません。今まで取り組んできた地域密着のまちづくり・住まいづくりは、SDGsに通じるところが多くあります。会長の代から行ってきた社会貢献への想いを絶やすことなく『つくり手が住みたくなる住まい』を追求していくことでさらなる貢献をしていきます」(祐右氏)。


<COMPANY INFORMATION>
代 表:豊福 祐右
所在地:福岡市中央区長浜3-16-6
設 立:1985年7月  
資本金:5,000万円
TEL:092-718-0075
URL:https://seibuhouse.co.jp


<プロフィール>
豊福 祐右
(とよふく ゆうすけ)
1983年2月生まれ。2010年、西武ハウス(株)入社、13年(株)ラコルタ(現・(株)ラコルタ・ライフ・サポート)代表取締役社長、14年、西武ハウスソリューション事業部設立、執行役員、15年4月常務取締役、17年4月取締役副社長、19年10月Gマネジメント(株)代表取締役社長を経て、20年3月、西武ハウス代表取締役社長に就任。

関連キーワード

関連記事