2024年11月22日( 金 )

女性人口85万人のまち、福岡市

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人口の半数以上が女性、福岡市

 福岡市の人口は161万9,783人。このうち、半数以上の85万6,346人が女性だ(2021年7月1日時点の推計人口を参照)。

 ちなみに、福岡市と同じく人口の半数以上を女性が占める九州の都市は、長崎市や別府市など。長崎市の人口は40万2,506人で、女性人口は21万7,466人(21年6月1日時点)。別府市は、人口11万4,172人で、このうち6万1,747人が女性となっている(21年6月30日時点)。

 人口増が続く福岡市では、住宅需要も底堅く推移している。なかでも、九州・福岡の玄関口「博多」を擁する博多区、市の商業集積地「天神」を擁する中央区の不動産市況は活発だ。

 両エリアにおけるマンション供給戸数は群を抜いており、少なくとも直近3年、供給戸数が半期だけで1,000戸を超えることがざらになっている。21年上半期(1~6月)においても、両エリアともに供給戸数は1,000戸を上回っている。そして、過半数を超える女性をターゲットにしたマンション販売も進んでいる。

ららぽーと近接のブライトクロス

 博多区で注目されるのは、九州初進出となる商業施設「ららぽーと」近接地で計画されている「ブライトクロス博多」。建築物の概要はRC造(一部S造)の地上14階建て。サウス棟(118戸)、イースト棟(65戸)のツインタワーで、部屋は1LDK~4LDKの全21タイプ。ほとんどのタイプにWIC(ウォークインクローゼット)とバルコニーが付くほか、最寄り駅となるJR竹下駅からJR博多駅まで1駅という交通アクセスの良さも魅力だ。

左:「ブライトクロス博多」建設予定地 / 右:ららぽーと含む「福岡市青果市場跡地活用事業」完成イメージ
左:「ブライトクロス博多」建設予定地
右:ららぽーと含む「福岡市青果市場跡地活用事業」完成イメージ

 職住近接をはかりやすい条件がそろった好立地であり、女性に限らず、幅広い層からの入居が期待される。

存在感高まる福岡進出組

 中央区では、(株)オープンハウス、(株)フージャースコーポレーションといった東京からの福岡進出組が存在感を放つ。

 18年10月に福岡オフィスを構えたばかりのオープンハウスだが、積極的な広報戦略も奏功し、すでに福岡市場でのブランドネームの定着に成功している。福岡市地下鉄空港線・七隈線沿線では、現在「オープンレジデンシア鳥飼(24戸)」や「オープンレジデンシア薬院南(45戸)」を売り出し中。

 オープンレジデンシア薬院南は、全住戸に自転車を駐輪できる専用ポートを設置。通勤・通学はもちろん、隣接エリアまで運動がてら遊びやショッピングにという、ちょい乗り需要を満たす。部屋タイプは1LDK+WIC+SIC(シューズインクローゼット)など、働く単身女性の充実したプライベートを応援する仕様のものをそろえる。

 オープンハウスに先駆け、16年5月に九州支店(福岡市中央区)を開設し、福岡進出をはたしたフージャース。同社のマンションブランド「Duo Veel(デュオヴェール)」は、「女性のためのコンパクト分譲マンション」をコンセプトとしており、既出の各マンションよりもターゲットがより明確になっている。

 現在、福岡市場では「デュオヴェール西新(57戸)」や「デュオヴェール平尾(57戸)」を売り出し中。デュオヴェール平尾は、備蓄倉庫を含む1LDKタイプで、ゆとりある空間を確保。西鉄天神大牟田線「平尾駅」から徒歩5分と交通アクセスは抜群のほか、隣接地には24時間営業のスーパー「サニー平尾店」があり、忙しい日々のなかでも自分時間を生み出しやすい生活環境が整えられている。

 福岡市場において、同社のマンション購入者の8割が女性という声も聞こえてくることからも、デュオヴェールブランドが福岡の女性から相応の支持を得ている様子がうかがい知れる。

 今回紹介した物件は一例に過ぎないが、福岡市の人口構成を考えると、今後女性向けの住まいの供給は、さらに増えていくものと思われる。

 女性の時代といわれるようになり、映画やドラマなど、女性を主人公とするエンタメ作品が目立つようになって久しいが、その影響は現実社会においても、着実に表れている。

【代 源太朗】

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